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平安堂薬局創業の地に新社屋完成 横浜馬車道で地域と共に150年

敷地面積約100坪の平安堂薬局新社屋「清栄ビル馬車道」

敷地面積約100坪の平安堂薬局新社屋「清栄ビル馬車道」

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 平安堂が60年ぶりに社屋を新築し、「清栄ビル馬車道」と名付けた。同ビルに2月1日、平安堂薬局(横浜市中区相生町5)がオープンする。

2019年11月、6代目社長に就任した清水聖子さん

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 平安堂は1870(明治3)年創業。薬剤師が経営する薬局として、馬車道で150年の歴史を刻んできた。1906(明治39)年)ごろに、創業者の初代清水栄助と日本初の薬剤師だった2代目清水栄助によって、現在の場所に「紀伊国屋薬店」として最初の社屋を新築した。

 関東大震災や第二次世界大戦を経て、現社長で6代目の清水聖子さんの祖父、4代目清水不二夫さんにより「商栄ビル」が完成したのが1956(昭和31)年。このビルで2016(平成28)年まで60年間、清水平安堂薬局の営業を続けた。

 新築のビルの名称は、初代と2代目の清水栄助の名から2文字、「清」と「栄」の字を受け継いで「清栄ビル」。薬局に関わる人の繁栄と健康を願う意味も込めた。デザインと監修は地主道夫設計事務所(戸塚区)が担当。馬車道のランドマークとして、街に溶け込みながら目印になるような存在を目指した。1、2階が薬局となり、3階はイタリアン、4階は眼科、5階には内科が入る予定。

 清水聖子さんは「生まれた時から平安堂にいて、年女で今年48歳、平安堂の歴史の約三分の一をここで過ごしてきた。薬剤師になってからは25年。そう考えるとまだまだだが、10年以上長く勤めてくれる人も多い。これからも人とのご縁を大切にしていきたい」と言う。

 地域の中での薬局としてあり続けてきた平安堂。清水さんはさらに、「薬局は処方箋をもらった時や調子が悪い時にしか来ないイメージがあると思うが、昔は町の中に当たり前にあって、困ったら何でも聞きに行くような場所で、電池やご祝儀袋まで売っていた。今でも困っている人の相談に乗りたいという思いは変わらない。何かあれば薬以外のことでも、気軽に立ち寄ってほしい」と笑顔で話す。

 営業時間は9時~20時(土曜は15時まで、日曜・祝日は16時まで)。

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