アフリカの文化や人々の魅力、問題に立ち向かう取り組みを題材とした映画を上映する映画祭「JICA映画祭 for アフリカ」が、8月10日・11日に開催される。
同映画祭は8月28日~30日に横浜で開催される「第7回アフリカ開発会議(TICAD7)」と連携し、アフリカに関連する映画を2日間で6作品上映するほか、監督やアフリカで活動するゲストを招いたトーク、アフリカに関連する活動の紹介や物品の販売などを行う。
上映作品の「チョコラ!」は、ケニアの首都のナイロビの郊外でゴミを拾い集めて生計を立て、夜の厳しい寒さや空腹を忘れるためにシンナーを吸う少年たちの実情を描いたドキュメンタリー。
「女を修理する男」は、ノーベル平和賞受賞したコンゴ人婦人科医のデニ・ムクウェゲ医師の命がけの医療を追ったドキュメンタリー。命を国に狙われながらも医師として、性的被害を受けた少女や女性を治療し、その運動が計4万人の治療につながった。
「バレンタイン一揆」は、ガーナで出会ったのは、子どもたちが学校に通うこともできない「児童労働」という現実を知った日本人の若者の体験を撮った作品。
その他、「Wax Print」、「アフリカ・ユナイテッド」、「おじいさんと草原の小学校」の合計6本を、各日3本づつ上映する。
トークは、10日が「チョコラ!」の小林茂監督、NPO法人world theater projectの教来石 小織(きょうらいせき・さおり)さん、コンゴの性暴力と紛争を考える会youth トークの田中瑶花さん・伊東諒斗さんが登壇する。
11日は、NPO法人ACEの近藤光さんのトークのほか、絵画作家ユニット「Gravityfree」のライブペイント、青年海外協力隊をはじめとする国際協力機構(JICA)海外ボランティアの派遣隊員によるトークが行われる。
ブースコーナーには、元ケニアJICA青年海外協力隊員らによる非営利団体「アフリカ理解プロジェクト」や、アフリカでのホームステイをコーディネートするNPO法人AYINAの活動紹介のほか、アフリカ各国の雑貨やアクセサリーなどを販売する。
主催するJICA横浜の大久保恭子課長は「TICADに合わせてアフリカを紹介したい。ネガティブなイメージもあるアフリカだが、実はたくさんの魅力にあふれた国々がある。いろいろな映画を見て、変化している多様なアフリカを身近に感じてほしい」と話している。
会場はJICA横浜(横浜市中区新港2)体育館。開催時間は10日=11時~19時30分、11日=11時~19時(10時30分開場)。参加費無料(事前申込不要)。