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実業家・原三溪が夢見た美術館を再現 横浜美術館で原三溪旧蔵のコレクション展

下村観山「白狐」パトロンとして原三溪が支援した芸術家の一人。

下村観山「白狐」パトロンとして原三溪が支援した芸術家の一人。

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 横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3)で7月13日、横浜を代表する実業家、原三溪(1868-1939)の生誕150年、没後80年を記念して原三溪がかつて所有していた美術品のコレクション展「原三溪の美術伝説の大コレクション」が始まった。

7月12日行われた記者発表には横浜美術館館長の逢坂恵理子さんと副館長の柏木智雄さんが登壇

 同展では、三溪が生涯に購入した美術品5000点以上の中から三溪の旧蔵品約150件(国指定文化財31件を含む)を展示。三溪の旧蔵品を、この規模で一堂に紹介するのは今回が初めて。同展は、三溪がコレクションの公開のために建設を夢見ていたとされる、幻の美術館を具現するものとなっている。

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 展覧会は4つの構成で原三溪の芸術に関わる4つの側面を紹介する。「コレクター三溪」明治26年から昭和40年までに購入した美術品を買入覚5冊に記録しており、そこに収載される国宝「孔雀明王像」は見どころという。「茶人三溪」では、1917(大正6)年ごろから茶会を開いていた三渓は、以降70回を超える茶会を催した。本章では三溪が愛用する茶器「志野茶碗 銘 梅が香」などを展示する。

 「アーティスト三溪」自ら書画を多く制作する画家としての三溪も見ることができる。1899(明治32)年に日本美術院の名誉賛助会員となった三溪はその後、同院の美術家を中心に生活費や研究費の支給、作品の購入といった直接的なものにとどまらず、豊富な古美術の収集品を実見する場を美術家に与え、夜を徹して共に議論するといった教育的支援も行った。「パトロン三溪」では、そうした三溪を紹介する。

 横浜美術館副館長で同企画主席学芸員の柏木智雄さんは「本展では、毎週木曜の休館日に小さな展示替えを行い、8月には大規模な展示替えを行う。いつ来ても新しい三溪のコレクションを見られるようにするので、何回も足を運んでほしい」と呼び掛ける。

 ギャラリートークは7月26日、8月16日の18時30分~19時、8月12日・17日の14時~14時30分に予定。事前の申し込み不要。

 開館時間は10時~18時、毎週金曜、土曜は20時まで開館(入館は閉館30分前まで)。木曜休館。観覧料は、一般=1,600円、大学・高校生=1,200円、中学生=600円。毎週土曜は高校生以下無料。9月1日まで。

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