KAAT 神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町)は、1月11日に開館15年を迎えた。
同日は、劇場のアトリウムで、劇場ゆかりのゲストを迎えたトークイベント「ひらかれた劇場をめざして」を開催。
冒頭のあいさつに立った支配人の堀内真人さんが「おめでとう」と建物に話しかけるように言うと、会場は温かい拍手で包まれた。
イベントには、2021年4月から芸術監督を務める劇作家・演出家・俳優の長塚圭史さんが出演し、前半は俳優の安藤玉恵さんと「街と劇場と」についてトーク。安藤さんはKAATについて「8階の稽古場から見える海や汽笛の音が最高。いつもKAATでやりたいと思わせてくれる劇場でいてほしい」と話し、「図工や音楽のほかに、演劇も学校教育課程にあるといい」などの考えも口にした。
後半は劇場開館時に劇場ロゴをデザインし、愛称「KAAT」の名付け親でもある佐藤卓さんが登壇。佐藤さんは「ロゴが産声を上げた段階ではどうかるかわからない。15年間育ててくれて、型があるから、型破りができる。この型をどう破ってくれるかを楽しみにしている」と話した。
オレンジ色のKAATのロゴについては「シンボルマークは言葉を超える力がある。KATだと、音で聴くと切れてしまいそうなのでKAATに。丸みのないシャープな文字のイメージに対して、優しい色を用いて、ロゴの角にも丸みを付けている」と明かした。
アトリウムには佐藤さんと、グラフィックデザイナーの近藤一弥さん、2021年からのアートディレクションを担当している吉岡秀典さんの3者が、KAATロゴをオマージュした作品を展示。
佐藤さんの作品を形どったキーホルダーとクッキーも用意され、佐藤さんはクッキーを「KAATが体に入る」と紹介し、笑顔を見せた。
2026年度から芸術監督としての2期目を迎えることが決まっている長塚さんは「チケット代を上げたくない中、物価が上がり、文化予算はそんなに上がらない。いろいろな課題がある。来て良かったと思える舞台を作り、劇場に来た時、ひらめきや気付きがある劇場にしたい」と未来を見据えた。
アトリウムのKAATロゴをオマージュした作品の展示は3月31日まで。展示時間は10時~18時、夜公演がある日は閉館時刻まで。観覧無料。