
旧第一銀行横浜支店(横浜市中区本町6)で9月27日から30日まで、竹中工務店(大阪市中央区)による展覧会「竹中工務店 サーキュラー支店」展が開かれている。会場では、資源循環の取り組みや再利用の実践を紹介する。
サーキュラーに取り組むことで新しい価値観・ものづくりに挑戦したい
同社は、建設時に派生する廃材を資源として再利用して資源消費を抑える「サーキュラーデザインビルド」をコンセプトに、建築のプロセスを従来のスクラップ&ビルドから「つくる」・「つかう」・「つなぐ」の3つの視点で再構築する取組みを実践している。
竹中工務店の活動を紹介する展示では、サーキュラーな建築プロジェクトの事例、廃材を再活用するアイデアコンペの成果、サーキュラー建材の展示のほか、若手クリエーターによる、解体材のリユースの可能性を探る「解体材オークション」 などを実施している。
期間中は、大学研究者や建築実務者による講演会も実施。27日は、横浜市立大学の青木えり准教授が「地球もわたしも豊かに ―環境とウェルビーイングをつなぐ持続可能なライフスタイル」をテーマに公演した。
28日は公共R不動産の矢ヶ部慎一さん、29日は東京大学の加藤耕一さん、30日はCircular Economy Club Amsterdam創設者のJanina Nieperさんが登壇する。
そのほか、サーキュラーの実践事例紹介や、廃棄予定の花を使ったオーナメントづくり、鉋(かんな)くずでディフューザーを作る木工体験など、資源循環を体験できるワークショップも実施。子どもから大人まで参加できる多様なプログラムが用意されている。
竹中工務店 経営企画室 サステナビリティ推進部の福井彰一さんは「建設業として資源循環に取り組み、新しい価値観・ものづくりに挑戦している。廃棄物・ゴミ素材を起点にした社内横断の共創アイデアコンペを実施し、研究・デザイン・現場など多様な部署による個人・グループの多数提案とプロトタイプを紹介している。建築や環境問題に関心のある人、これから挑戦したい若い世代のほか、関内周辺の住民や事業者の方にもぜひ足を運んで欲しい」と話す。
開催時間は9時30分~17時(30日は16時30分まで)。入場無料。
竹中工務店は、CRAFTING JAPANとグッドルームとともに、旧第一銀行横浜支店を、文化芸術や分野の垣根を超えたサーキュラーエコノミーの共創の拠点「BankPark YOKOHAMA」として10月4日から運営を開始する。