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横浜美術館でジャポニスムの巨匠「ホイッスラー展」-開館25周年記念

《白のシンフォニー No.3》1865-67年 バーバー美術館(バーミンガム大学附属)The Barber Institute of Fine Arts, University of Birmingham

《白のシンフォニー No.3》1865-67年 バーバー美術館(バーミンガム大学附属)The Barber Institute of Fine Arts, University of Birmingham

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 横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3)で12月6日、横浜美術館開館25周年記念「ホイッスラー展」が開幕する。

《チェルシーの通り》1888年頃 イェール英国芸術センター Yale Center for British Art, Paul Mellon Collection

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 ジャポニスムの巨匠・ホイッスラーの全貌(ぼう)を紹介する大規模な回顧展。「人物画」「風景画」「ジャポニスム」の3章構成で、アメリカ、イギリス、フランスの20カ所以上の美術館など所蔵機関から、油彩、水彩、版画作品約130点を集めて開催する。

 ジェームズ・マクニール・ホイッスラー(1834-1903年)は、アメリカ・マサチューセッツ州に生まれ、幼少期をロシアで過ごした後、21歳の時に画家になることを志しパリに渡る。ロンドンとパリを主な拠点として活躍し、クロード・モネなど印象派の画家たちとも親交があった。また、日本美術からインスピレーションを得て独自のスタイルを確立したジャポニスムの画家として世界的に知られている。

 プログラムは、第1章=人物画「色彩と構図の調和が生み出す静謐なる人物像」、第2章=風景画「始まりは正確な自然描写、やがて詩情奏でる表現へ」、第3章=ジャポニスム「日本の美に魅了されて創出した新たな美」。

 《白のシンフォニー No.2:小さなホワイト・ガール》、《ノクターン:青と金色─オールド・バターシー・ブリッジ》をはじめとする油彩の代表作や、版画家としても卓越した技術をもっていたホイッスラーのエッチングなど、初期から晩年までの代表作を紹介。また、ホイッスラーが影響を受けた日本美術として、東洋の陶磁器など生前の所持品や浮世絵も展示する。音声ガイドのナビゲーターは、リリー・フランキーさん。

 また、特別展示映像として、ホイッスラーの美学が体現された空間「ピーコック・ルーム」も紹介する。ピーコック・ルームは、ホイッスラーによる現存する唯一の室内装飾で、パトロンであるフレデリック・レイランドのためにデザインしたダイニング・ルーム。現在はフリーア美術館(アメリカ)に移築されているこの部屋を大型映像で詳細に紹介する。

 関連イベントは、記念講演会「ホイッスラー その生涯と画業」(12月6日)、「ホイッスラー テムズ川の浮世絵師」(2015年1月17日)のほか、閉館後に学芸員の解説つきで展覧会を鑑賞できる「夜の美術館でアートクルーズ」(2015年1月14日・24日)、市民のアトリエ ワークショップ「書でつくるオリジナルサイン」(2015年1月25日)など。

 開館時間は10時~18時(入場は閉館30分前まで、12月22日~24日は20時まで開館)。観覧料(当日)は一般=1,500円、高校・大学生=1,100円、中学生=600円、小学生以下無料。休館は木曜(12月25日は開館)、12月29日~2015年1月2日。2015年3月1日まで。

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