「氷川丸」模型が80年ぶり里帰り―日本郵船歴史博物館で一般公開

縮尺48分の1の日本郵船氷川丸模型(全長3.4メートル、幅42センチメートル)

縮尺48分の1の日本郵船氷川丸模型(全長3.4メートル、幅42センチメートル)

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 日本郵船歴史博物館(横浜市中区海岸通3)で2月18日から、80年ぶりに日本に返還された「氷川丸」の模型が一般公開されている。

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 この模型は、その技術から海外の博物館からも高い評価を受けている籾山艦船模型製作所が、氷川丸の設計図面に基づいて1934年に製作。第2次世界大戦前にカナダ・バンクーバーの日本郵船代理店で保管されていたが、 戦中の対日資産凍結によりカナダ政府に没収された。その後、アメリカのウィスコンシン海洋博物館に展示されていたが、度重なる交渉の末、日本郵船への返還が実現した。

 氷川丸は1930年に完成し、日米航路の貨客船(=貨物も旅客も輸送する船舶)として活躍。戦時に旧海軍病院船に改造されたため、完成当時の状態は模型でしか見られないという。戦後は引き揚げ船などとして利用され、1960年に引退した。戦前の日本貨客船では現存する唯一の大型船で、現在は山下公園(中区山下町279)に係留されている。

 日本郵船総務グループ調査役の綱島俊道さんは、「1930年に貨客船として誕生した当時の姿を精巧な模型でご覧いただき、現在の係留されている氷川丸の姿と見比べてほしい」と話している。

 開館時間は10時~17時(最終入場16時30分、月曜休館)。入館料は一般=400円、65歳以上・中高生=250円 、小学生以下・障がい者(介護者1名含む)=無料。

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