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nitehi worksで「あの遠い日の映画への旅」展ー小笠原正勝さんデザイン作品を紹介

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 横浜市中区在住のグラフィックデザイナー・小笠原正勝さんが、40年余にわたって手がけた映画・演劇のポスターなどを展示する「あの遠い日の映画への旅~小笠原正勝Cinema&Play DesignWork展」が12月1日、アートスペース&カフェ「nitehi works」(横浜市中区若葉町3)で始まった。

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 会場には、小笠原さんがデザインした映画の大型ポスターから、新聞雑誌の宣伝、ビデオ・DVDパッケージや装丁した単行本カバーまで約200点が展示されている。特にポスターでは「さらば愛しき大地」「旅芸人の記録」など名画が数々展示され、70年代以降の映画の歴史を振り返ることができる。

 同展は、隣接する映画館「シネマ ジャック&ベティ」前身の「横浜名画座」開館60周年と連携して、小笠原さんが企画。期間中の8・9日に計5回のトークイベントを開催するとともに、小笠原さんがポスターデザインした名画の中から「悲情城市」(ホウ・シャオシエン監督、台湾)、「永遠と一日」(テオ・アンゲロプロス監督、ギリシャ)など4本が上映される。

 小笠原さんは1942年生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、東宝アートビューロー(現東宝AD)を皮切りに、映画演劇のビジュアルデザインの道に入った。1970年にフリーになり、以降、日本アートシアターギルド(ATG)、岩波ホールの「エキプ・ド・シネマ」、フランス映画社「BOW」シリーズなど、国内外の名画のポスター・パンフレットのデザインを手がけている。

 今回の展覧会タイトル「あの遠い日の映画への旅」は、今年7月に亡くなった映画監督・高林陽一さんの本のタイトルと同名だという。尊敬する同監督へのオマージュと「これまでの40年を振り返り、新たな表現を探し続ける」という小笠原さんの思いが込められている。

 トークイベントは、8日に「映画と宣伝あれこれ」など4回(各回90分、参加費1回500円)、9日に座談会「ミニシアターと名画座~昨日・今日・明日 映画は映画館で観れる?」(14:00~16:00、参加費1,000円)を開催。映画館支配人、監督、評論家、俳優、プロデューサー、シナリオライター、字幕翻訳家など20人以上が登壇する。

 在住10年ながら「横浜での展覧会は初めて」という小笠原さんは「昔の表現を振り返るだけではなく、映画を観て、語り、映画のポスターを見て、これからの映画を考える時間になれば。この2週間、会場に来た方には『映画づけ』になってほしいですね」と話している。

 展示の入場料は無料。開催は12月15日まで。

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