市民演劇「DO-RA-MA YOKOHAMA 150」が各地で満員御礼に

市民演劇プロジェクト「DO-RA-MA YOKOHAMA 150」のげチーム参加者

市民演劇プロジェクト「DO-RA-MA YOKOHAMA 150」のげチーム参加者

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 横浜開港150周年記念事業の市民参加演劇「DO-RA-MA YOKOHAMA 150(ドラマヨコハマイチゴーマル)」の公演が始まり、各地で満席が出る盛況を見せている。

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 同プロジェクトは横浜開港150周年を記念し、市民の芸術共同体験の場として2007年にワークショップや制作セミナーがスタート、2008年8月に出演者のオーディションを行い約1年をかけてドラマを作り上げた。オーディションには9歳から80歳までの500人を超える市民の応募があった。

 脚本の題材集めから舞台技術全般・製作・音楽・広報・記録まで制作の一連を、作曲家の谷川賢作さんや、劇団かかし座の後藤圭さんら専門家の指導を受けながらすべて市民が手がけた。市内の公会堂などを会場とし、公募で集まった「クルー」と呼ばれる出演者、スタッフが4つのエリアのチームに分かれて脚本制作や稽古を実施。

 「全編を通して現場でクルーとやり取りをして舞台を一緒に作り上げた。ワークショップでクルーから出てきた言葉を使って台本を作り、稽古中もクルーから出る意見を元に動きを変えて行った。台本が先にある演劇とは手法が違い、面白い試み」と製作を担当する劇団かかし座の後藤圭さんは話す。

 4チームで最初の公演を行った杉田チームは「KAIKOU」と題し、開港まもない横浜で、埋め立てやガス灯などの功績を残した高島嘉右衛門が私財を投じた「高島学校」を舞台に、生徒たちの青春ドラマを描き3公演を行った。全て満席で1,000人を超す動員を記録した。

 都筑チームは「チームメイト ~未来へのスローイング~」と題し、世界初の「宇宙港」が横浜に完成した横浜開港250周年の未来を舞台に、宇宙人との親善試合をすることになった横浜の少年野球チームが、タイムマシーンを使って試合直前の「今日」から逃げ出す騒動を描いた。 

 旭区を拠点とするサンハートチームは「ハマ魂~ヨコハマ絵巻~」と題した開港から数年後の横浜の町工場の女性たちと芝居一座や外国人女性との交流を描く。

 4チームの公演の最後を飾るのげチームは「走れ!かんかん虫」と題し、100年前の開港記念日を目前に控えた横浜を駆け抜けた「かんかん虫」と呼ばれる船腹の錆落としやペンキ塗りを仕事とする自由労働者の夢や希望を描く。

 のげチームの出演者のひとり、田邊宙(ひろし)さんは「10歳の息子と参加しています。二人とも舞台は初挑戦、今は稽古が面白くてしょうがない、ここで出会った年代も環境も違う仲間たちは長屋の家族のよう。一生付き合っていきたいと思える位、毎日の練習がドラマです。応援してくれている家族や職場の同僚だけでなく、多くの市民の方に舞台を見て欲しい」と話す。

 同プロジェクトの今後の公演は、「走れ!かんかん虫」の7月5日のかなっくホール(東神奈川)、「KAIKOU」の25日・26日の関内ホール(中区住吉町)、7月19日のテアトルフォンテ(泉区和泉町)、の4公演で、チケットはいずれも残りわずか。前売り1,900円、当日2,400円。

 また、8月29日と30日には、4チームすべてがそろう「最終!!巨大歌舞演技合体 ファイナルメガパフォーマンス」が横浜文化体育館で予定されており、500人に及ぶ参加者が勢ぞろいしてパフォーマンスを行う。

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