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絵本学会横浜大会が開港記念会館で開催へ

 絵本学会は、横浜市開港記念会館(横浜市中区本町1)で6月21日と22日、絵本をめぐる研究と交流の場「第28回絵本学会横浜大会」を開催する。テーマは「絵本の窓から世界を見る」で、2日間にわたり研究発表や講演、展示、朗読会など多彩な企画が行われる。絵本が子どもだけのものとされてきた時代を越え、現在では大人にも広がる文化として再評価される中、絵本の可能性や社会的意義を見つめ直す機会となる。

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 会場となる横浜市開港記念会館は1917年に完成し、歴史的建造物として横浜市の市民活動の拠点でもある。今回の大会では、1日目に詩人・谷川俊太郎さんの追悼企画「谷川俊太郎と絵本」が行われる。息子で音楽家の谷川賢作さんによるピアノ演奏とトーク、展示企画に携わってきた林綾野さんによる解説を通じて、谷川作品の絵本的魅力に迫る内容となる。また、絵本作家・荒井良二さんと松本猛さんによる対談も実施され、絵本制作の裏側やその思想について語られる。

 初日夜には象の鼻テラスで懇親会と朗読会が行われ、俳優の水野真紀さんと元NHKアナウンサーの野田英里さんによる朗読が披露される。象の鼻テラスは横浜港開港150周年を記念して2009年(平成21)年に整備された文化交流施設で、谷川俊太郎さんの詩作品「〈象の鼻〉での24の質問」も常設されている。

 2日目には、新人作家による未発表作品の発表やテーマ別分科会が予定されており、研究者や編集者からのフィードバックを受ける機会も設けられる。また、3つのラウンドテーブル企画として、絵本とケア、科学絵本、イタリアの絵本作家ブルーノ・ムナーリに関する討議が行われる。絵本の役割を医療・教育・芸術の各視点から捉える内容となっている。

 絵本学会は、絵本に関する唯一の学術団体として1990年代に設立され、研究者だけでなく作家、編集者、図書館員、保育士など幅広い関係者が会員となっている。年1回の全国大会を中心に、絵本に関する研究と実践の架け橋を築いてきた。日本学術会議の協力学術団体にも指定され、国内外の絵本文化を結ぶ活動も展開している。

 近年では、絵本が社会的処方として注目され、子どもだけでなく大人や高齢者、外国人など多様な人々に読まれるようになっている。絵本の持つ五感への訴求力やコミュニケーション媒体としての機能が再評価され、図書館やカフェ、医療現場など読まれる「場」も拡大しつつある。横浜市内でも中央図書館をはじめとした公共施設に絵本スペースが設けられ、市民との接点を強めている。

 大会の主催は絵本学会、後援は横浜市教育委員会。参加費は会員1,800円(2日間通し)、一般は1日1,800円、2日間3,500円、学生は1,000円(2日間通し)。受付開始は21日が11時30分、22日は9時30分、終了時間はそれぞれ16時30分、17時。申込はPeatixで受け付けており、締切は6月15日22時まで。

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