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「横浜寿町 地域活動の社会史」出版記念シンポジウム 町の歴史一冊に

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 「横浜寿町~地域活動の社会史~」の出版を記念したシンポジウムが3月4日、自治労横浜会館(横浜市中区寿町4)で開催される。主催は寿歴史研究会。

「横浜寿町」の出版企画を推進した大友勝さん

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 同書は同研究会が1月13日に刊行した。上下巻で、上巻に、占領改革と戦後復興(1945年~1955年)・経済高度成長と地域運動始動期(1956年~1974年)・生活館業務の崩壊と自主管理(1975年~1978年)・安定成長期と地域活動発展期(1978年~1982年)・いのちの尊厳と働く者の権利(1983年~1991年)、下巻に、バブル経済の崩壊と地域運動転換期(1992年~1999年)・格差社会の進行と第二期地域活動発展期(2000年~2016年)・寿町健康福祉交流センターとコロナパンデミック(2017年~2022年)と年代順に寿町の変遷を描き、最終章は「いのち輝き、子どもを産み育てられるまちへ」で結ぶ。

 執筆は、寿町で暮らす人たちを支援する寿生活館の元職員の大友勝さん、加藤彰彦さんや、寿地区自治会長の村田由夫さん、作家の山崎洋子さん、元横浜市職員の野田邦弘ほか。横浜市とNPO法人「横浜コミュニティデザイン・ラボ」(中区相生町3)が協働事業として運営する「横浜市ことぶき協働スペース」(中区寿町3)が出版事務局を担い2冊の本をつくった。

 当日は、ソーシャルファームジャパン理事長で、元厚生省社会・援護局長、環境事務次官等を務め日本の社会保障制度設計に関わってきた炭谷茂さんが「日本社会の構造変化と課題~寿町の歴史を踏まえ~」を演題に講演を行い、同研究会代表の加藤彰彦さんが「刊行の背景と意義」を説明。

 対談では執筆者や寿地区で子ども時代を生きてきた人たちが「寿の暮らしで学んだこと、寿を出て思うこと」など「寿から社会へ伝えたいこと」について話し合う。

 同研究会事務局の徳永緑さんは「高度経済成長を支えた日雇い労働者の思いや連帯の力を知り、孤立化を生む今の社会で共にできることを考える機会。時代が変わっても大切にしたいこと、世代を超えて分かち合いたいことを学ぶ場面に、ぜひ参加を」と来場を呼びかける。

 開催時間は13時~16時。入場無料。オンライン配信も行う。

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