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神奈川芸術劇場で開港当初の横浜を知る遺跡見学ツアー 発掘担当者が解説

山下居留地遺跡から発掘された遺構。NHK横浜放送局の脇に積み上げられている

山下居留地遺跡から発掘された遺構。NHK横浜放送局の脇に積み上げられている

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 KAAT神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町)で2月26日から、開港当初の横浜を振り返る「タイムトラベルツアーマイナスY163」が行われる。

遺跡から発掘されたタイル

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 同劇場と、隣接するNHK横浜放送局の建物を1周し、横浜開港時に外国商館が立ち並んでいた「山下居留地遺跡」を見学する同ツアー。ガイドはかながわ考古学財団の天野賢一さんが務め、ガイドブックや実際の遺構を見ながら開港当時の様子を解説する。ツアー名の「マイナスY163」は、マイナス=時をさかのぼる、Y=横浜、163=163年前(開港の年)を表す。

 山下居留地遺跡は、同劇場の建築工事に伴う発掘調査で2007(平成19)年に発見された。山下地区には山手地区に先駆けて開港当初から外国人居留地が建設されており、同遺跡もその一部。当時の建物遺構やタイル、陶磁器、ガラス製品など多数の遺物が発掘されている。ガイドの天野さんは、この発掘調査を担当した。

 ツアーは1日3回実施し、所要時間は約60分。解説やガイドブックを子ども向けに易しくする回や、聴覚に障がいがある人向けに手話通訳やアプリによる字幕を用意する回も用意。順路は平坦で、車いすユーザーや体力に自信のない人でも参加できるという。

 同ツアーは劇場が実施する「KAATフレンドシッププログラム」の一環。あらゆる人々に開かれた劇場を目指し、劇場に親しんでもらうことを趣旨とする。ツアーを主催する神奈川芸術文化財団の駒井由理子さんは「開港当時の横浜が、日本の貿易の中心地であり海外の情報が集まる最先端の街であったことが感じられる内容。普段は芸術文化の公演に興味がない方にとっても、県の施設である劇場を訪れるきっかけになれば」と期待を込める。

 実施日は2月26日・27日と3月19日・20日。参加無料。要予約。

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