喜劇役者として知られた渥美清さん(1996年8月4日没)の没25年にあたる今年、「渥美さんの本当の魅力を堪能してもらいたい」と横浜シネマリン(横浜市中区長者町6)で、9月18日から一週間、渥美さん出演作の特集上映をする。主催は「横浜シネマネットワーク実行委員会」。
同実行委は、横浜のミニシアターや映画祭、映画上映会などの活動を行っているメンバーが集まり、メンバー同士の情報交換、研究報告、交流の場づくりやネットワークづくり、あわせてネットワークを活かしたイベント実施や情報発信などを行っている。
ネットワーク全体で、横浜の映画文化を盛り立てて行こうと毎年イベントを開催しているが、今年は「コロナ禍で苦しむ横浜のミニシアターを応援するために、その存在価値を広く市民の皆様に知っていただくために、映画ファン以外の方にもなじみの深い渥美清さんを特集で取り上げることにした」という。
上映作品は3作品。寅さんシリーズからは成田山横浜別院(横浜市西区宮崎町30)でロケがなされた「男はつらいよ 純情篇」。映画とともに、「男はつらいよ」シリーズ全作浪曲化に挑戦中の浪曲師・玉川太福さんによる「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」の実演も行う。
他の2作品は寅さん以外の豊富な出演作から、視聴困難でソフト化もされていない作品「父子草」と「ブワナ・トシの歌」を選んだ。
横浜シネマリン支配人を務める八幡温子さんは「シネマリンでの浪曲は初めて。円台や背もたれを用意したり、浪曲師さんが浪曲ができる舞台を自作しました。『父子草』と『ブワナ・トシの歌』もDVDになっておらず、3作ともプレミアもの。お見逃しなく」と来場を呼び掛ける。
上映は24日まで。連日15時から1作品ずつ上映。9月24日のみ18時から映画上映、19時40分から浪曲口演。観覧料=一般1300円/シニア・高校生以下=1100 円。浪曲付き上映=2800円。