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横浜三溪園「鶴翔閣」でお正月イベント 平安時代から続く儀式「包丁式」や伝統手品「和妻」も

伝統儀式「包丁式」の様子

伝統儀式「包丁式」の様子

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 三溪園(横浜市中区本牧三之谷58)で1月1日から3日間、お正月イベント「三溪園で過ごすお正月」が開催されている。

1902年建築の三溪園「鶴翔閣」は原三溪が庭園造成の足がかりとして建てた

 会場は同園の創設者・原三溪が、庭園の造成にあたりその足がかりとし、自らの居宅として建てた「鶴翔閣(かくしょうかく)」(横浜市指定有形文化財)の建物内部を特別公開し、建物内の楽室棟で日本の伝統芸能を日替わりで上演する。

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 1902年建築の鶴翔閣は、三溪が子供たちと暮らした、延床面積約950平方メートルの近代和風建築で、その名称は鶴が飛翔する姿を思わせる外観から取ったと言われている。当時、横山大観や前田青邨(せいそん)、和辻哲郎など多くの文化人が出入りしており、鶴翔閣は日本近代文化の醸成に関わった文化サロンとしての役割も果たしていた。

 建物は、南東からの光が充分に入るようにつくられた楽室棟をはじめ、接客の部屋として使われた広間、書斎棟、茶の間棟・仏間棟、白雲邸に蔵を新設するまで美術品を収蔵していた蔵、客間棟など、居住用の棟のほかさまざまな機能の棟からなっている。

 日替わりイベントは、アトリエ筝こだまによる「春の海」「千鳥」「六段」「春の曲」などの筝曲演奏(1日)、萬屋心友会と興禅寺雅楽会による、雅楽の演奏と共に食材に手を触れずに箸と包丁のみで魚や鳥をさばく伝統的な儀式「包丁式」(2日)、日本古来の伝統手品を継承する北見翼さんが音楽に乗せて手妻(てづま)を披露する「和妻(わづま)」(3日)。

 萬屋心友会は、庖丁式を実践する四條心流会の母体。四條心流会は、明治44年に堀万吉が横浜料理人組合を結成後、四條祭として料理人の仕事始めに「新年俎板(まないた)開き」を主催したことにはじまり、戦後に正式に結成された。興禅寺雅楽会は、明治27年頃、都筑郡高田村(現在の横浜市港北区)の興禅寺で発祥した。

 その他、福笑いやカルタなどの「お正月あそび」が楽しめるコーナーにも設けられる。

 また、原三溪の故郷・岐阜県から移築された、大きな茅葺(わらぶき)屋根が特徴の合掌(がっしょう)造りの建物「旧矢箆原家住宅(きゅうやのはらけじゅうたく)」(重要文化財)では、飛騨地方に伝わる岐阜の正月飾り「花餅」やミニ門松を飾り、正月の設えが楽しめる。

 鶴翔閣の公開時間は9時~16時。開園時間は9時~17時(入園は16時30分まで)。入園料は大人=700円(市内在住65歳以上無料)、小学生=200円。

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