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関内でオンデザインの「ケンチクホーローキ」展 模型とマンガで建築と暮らしを紹介 

オンデザインの若手建築家・田中比呂夢さん

オンデザインの若手建築家・田中比呂夢さん

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 フューチャー・デザイン・ギャラリー「Uluru」(横浜市中区北仲通3)で、建築家ともに暮らしについて考える展示シリーズ「Kurashi展」が開催されている。シリーズ第1回は、建築設計事務所「オンデザイン」(中区相生町3、西田司代表)による「ケンチクホーローキ」展。住宅のリアルな模型とその空間を探検するマンガを組み合わせ、建築の専門家でなくても親しめる展示となっている。

展示を紹介するオンデザイン代表の西田司さん

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 Kurashi展は、建築家とのコラボレーション案件を得意とする総合建設業の「キクシマ」(港南区港南台4、菊嶋秀生社長)が、横浜・神奈川という地域に根ざしつつ、グローバルに活躍しているゆかりの建築家たちの作品をさまざまな形で知ってもらおうと企画した。同社が所有する「キクシマ関内ビル」地下1階のギャラリーで開催していく。

 オンデザインは、個人住宅のほか、集合住宅の新しい形として提案した「ヨコハマアパートメント」(西区西戸部2)や、建築を超えた「界隈(かいわい)の設計」として横浜スタジアムや横浜DeNAベイスターズとともに取り組む「コミュニティボールパーク化構想」など多面的・多層的な「建築」プロジェクトを展開している。

 今回の「ケンチクホーローキ」展は、そうした多様なオンデザインの活動のなかでも「基本・基礎的な仕事」として重視されている「模型」から建築の多様性を捉え直そうと、若手社員らが企画した。

 展示フロアには、5つの住宅模型が設置され、すぐそばにマンガが描かれたパネルが並ぶ。同展を企画し、マンガを書いた田中比呂夢さんが「小さくなって模型の中に入り、その空間を体験=放浪する」という設定になっている。

 模型の中には、2016年ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館の招待作品になり、海外のウェブサイトで紹介されるなど各方面から注目された「ヨコハマアパートメント」も並んでいる。ヨコハマアパートメントでは、単なる賃貸住宅ではなく、住民たちが地域や仲間たちとつながりをつくる試みが展開されている。

 今回の展示では、模型・マンガともに天井高と中央の吹き抜け空間を使って縦横にそうめんを流す「流しそうめん」イベントの場面が切り取られている。さらに、壁面のモニターにはイベントの様子が写真のスライドショーで紹介されており、模型と実際の場面を見比べることができる。

 建築家の田中さんは「マンガを描いたのは今回が初めて。今回は、建築模型とともに誰でも親しめるマンガという手法で、オンデザインの建築とそこでの暮らしのワンシーンを表現した。ぜひ多くの方に足を運んでほしい」と話している。

 「ケンチクホーローキ展」は入場無料。展示は10時~17時。8月31日まで。

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