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元町の老舗生花店が子連れに優しいカフェ併設-創業142年

「コクリコ坂から」に登場する花屋のモデルにもなったレトロな外観

「コクリコ坂から」に登場する花屋のモデルにもなったレトロな外観

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 1873年(明治6年)創業の老舗生花店「宮崎生花店」(横浜市中区元町2)が2月12日、子育て世代が利用しやすいカフェ「HAHA CAFE」を併設しリニューアルオープンした。

入って右手に花屋・左手にカフェスペースを設ける

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 1963年の横浜を舞台にしたスタジオジブリ製作のアニメーション映画「コクリコ坂から」に登場する花屋のモデルにもなった同店。外国人を対象にした洋花店として横浜開港後まもなく創業し、近隣の学校に卒業式や入学式などを飾る花や、一般贈答用のブーケなどを販売してきた。

 昨年1月に跡を継いだ5代目の宮崎寛己さん・恵美さん夫妻は、伝統ある生花店を残したいと思いながらも、これまでのように生花一本でやっていく難しさを感じ、なにか新しい取り組みをしたいと一念発起。ベビーカーで入れないなど子連れで気軽に利用できる店が少ないことに気づいた自らの子育て経験から、子連れに優しいカフェの併設を思い付いたという。

 花屋の店先だった50平方メートルほどのスペースをリノベーションし、入店して右側に花屋、左側にキッチンと14席の客席を設けてカフェスペースとした。ソファ席や絵本もあり、おむつ替え台も完備、ベビーカーでも入店でき、子どもを連れた客もゆっくりと楽しめるよう配慮した。ママに優しいというコンセプトと笑い声のイメージから「HAHA CAFE」と名付けた。

 メニューは有機栽培豆を中心に店でブレンドし、一杯ずつひきたてをドリップする「ブレンドコーヒー」(380円)、2種類から選べる「ハーブティー」(450円)、「ルイボスティー」(450円)、「KIDSジュース(オレンジ/アップル/トマト)」(~小学生200円)、「マグロカツのふんわりサンド」(630円)、「ほうれん草とほくほくポテトのホットサンド」(550円)など。飲み物とサンドイッチはテークアウトも可能。市販の瓶詰め離乳食の用意もある。

 宮崎寛己さんは「店内でゆっくりしてもらい、花を見て良さに気づいてもらえば、家に花を飾る習慣につながるのではないか。子育てに忙しいみなさんに、花を愛で、コーヒーで一服してもらって気持ちのゆとりを提供したい」としている。

 今後、現在のカフェスペースの奥の6畳間を整備し、もうひとつスペースを作る予定。1歳と3歳の子育てをしながら店に立つ恵美さんは「初めて会ったママ同士が友達になる場所、地域の高齢者や子どもたちの交流の場になれば。お客さんの意見を聞きながら、スキルを持ったママさんの活躍の場になるよう、イベントも開催してみたい」と意欲を持っている。

 HAHA CAFEは火曜定休。営業時間は8時30分~19時。宮崎生花店は年始・不定休で営業は9時~20時。

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