横濱ジャズプロムナードに過去最多15万1,000人が来場-秋吉敏子さんも出演

横濱ジャズ物語~ハマッ子ジャズメン大集合!田村博(p)トリオ+島裕介(tp)+渡辺典保(as)+ヴォーカル北村順子©YJP(撮影:クルー奥村)

横濱ジャズ物語~ハマッ子ジャズメン大集合!田村博(p)トリオ+島裕介(tp)+渡辺典保(as)+ヴォーカル北村順子©YJP(撮影:クルー奥村)

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 横浜市内一帯で10月11日と12日の2日間、日本最大級のジャズ・フェスティバル「横濱ジャズプロムナード2014」が開催され、街全体がジャズの音色に染まった。

街角ライブ「植木リトゥル・エコー・アンサンブル」(11日)

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 22回目を迎えた今年は、プロ・アマ総勢355組2,705人のミュージシャンが参加し、ホールライブや街角ライブ、ジャズクラブライブの全51会場で計347のステージを繰り広げた。運営は約405人の市民ボランティアが支えた。来場者は過去最多となる15万1,000人(11日=70,000人、12日=81,000人)を記録。

 2日間とも各会場に開場前から多くの観客が来場し、「向井滋春クィンテット」「KANKAWAカルテット」、ヤヒロトモヒロのユニット「GAIA CUATRO」や、類家心平率いる自己のコンボとしては初登場の「RUIKE SHINPEI 5 piece band」、カナダから来日した「Don Thompson & Pat La Barbera」など、多数の会場で満席や入場規制が相次いだ。

 横浜みなとみらいホールには、1950年代からN.Y.を拠点に活動している84歳の現役ジャズピアニストの秋吉敏子さんがソロ、トリオの2ステージに出演した。秋吉さんは本場アメリカでジャズの殿堂入りを果たし、今年7月にスペイン・ジャズ祭「第49回Heineken Jazzaldia」でドノスティア・ジャズアルディア賞を受賞している。

 秋吉さんは満員の観客が見守る中、軽やかな足取りでステージに登場。「横浜は私にとって第二の故郷ともいえる特別な街。野毛の『ちぐさ』では、マスターに同じレコードを何度も何度もかけてもらいジャズを勉強した。今の立派な『ちぐさ』とは全然違い、当時の『ちぐさ』は6人位で一杯になるバラック造りの建物で、23時の終電を逃してはタクシーで家に帰っていた」と、渡米前の横浜での思い出を語った。

 ステージでは、秋吉さんが20代前半に大変影響を受けたというトリオバンドとのエピソードなど、演奏曲にまつわる思い出を語りながら、横浜で演奏するために作曲したオリジナルナンバー「Grooving in YOKOHAMA」をはじめ、ロング・イエロー・ロード、リポーズ、ディープ・リバー、ホープ ヒロシマなど約15曲を名演した。トリオのステージでは、プレー席から客席を見渡し、かわいらしく手を振る場面も。

 横濱ジャズプロムナードは、「街全体をステージに!」を合言葉に、1993年に市民とミュージシャンが一体となりスタートしたジャズイベント。日本のジャズのふるさとである横浜が、日本各地へジャズ文化を根付かせ、若いミュージシャンの才能を育み、新しいジャズの潮流を世界へ発信し交流することを願い開催されている。横濱ジャズプロムナードのメーンビジュアルは毎年、横浜在住のウォールペイント・アーティストのロコサトシさんが手がける。

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