地域レポーターが情報発信する「横浜ストリーム」事業が始動

横浜ストリーム事業のロゴマーク

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 「地域レポーター」として、イベントや人の紹介、さまざまな活動周知など、横浜の市民自身が地域の情報を広く発信する力を学ぶ「横浜ストリーム」プロジェクト(総務省・情報通信技術地域人材育成・活用事業交付金『ICTふるさと元気事業』)が7月からスタートする。

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 横浜地域情報推進協議会(構成団体:テレビ神奈川、NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ、横浜市ほか)が主催し、地域の市民活動団体や企業と協力して、情報の発信者を増やし、つながりづくりを活発化することによって、地域を元気にしていく事業。ウェブやインターネットTV、デジタルサイネージなどのさまざまな媒体に、市民が企画・製作した地域情報を活用していく仕組みを検討・構築していく。

 4日13時からは、横浜マリンタワー(横浜市中区山下町15)でキックオフイベントが開かれ、動画のソーシャルメディア「Ustream」の実践者として活躍するデジタルハリウッド大学院教授の川井拓也さん(株式会社ヒマナイヌ代表)をゲストに招いたトークセッションのほか、「地域のつながりづくり」をテーマにしたワールドカフェなどが行われる。

 横浜ストリームのコンセプトは「発露せよ。ヨコハマ」。「市民自身が地域を伝える」価値を発見するワークショップなどを重ねながら、記事の書き方や取材方法について学び、参加者が「その人ならでは」の視点を生かした発信ができる基礎固めをする。

 さらに、期間後半では、地域のイベントや団体を取材する実践的な動画講座、やソーシャルネットワーキングサービス・Twitter(ツイッター)の楽しさを体験する講座などを市内で展開する予定。

 また、参加者が作った記事や映像を地域の「コンテンツ」として、さまざまな場所で活用していく仕組みも中区などで展開する。特に、屋外型の「電子看板」として注目されているデジタルサイネージを設置し、新たな地域情報発信の基盤としての可能性を探る。

 4日開催の「横浜ストリーム」キックオフイベントでは、2000年ごろから「映像による個の発信」に取り組んできた川井拓也さんが、動画のソーシャルプラットホームとして利用者が急増している「Ustream」が個人や地域に与えるインパクトについて、豊富な実践例を交えながらミニ・レクチャーをする。

 さらに、2009年に行われた「Y150」の市民参加ディレクターだった小川巧記さん、「2030年 メディアのかたち」(講談社)の著作があるメディアデザイナーの坪田知己さんが「地域のつながりづくり」についてそれぞれに「発題」し、参加者が話し合う「ワールド・カフェ」を実施する。キックオフイベントは13時から15時半まで(開場12時半)。会場はマリンタワーホール。

 小川巧記さんは「OECDによると、日本は海外に比べ、会社・家族以外の人のつながりが弱いという調査結果がある。集まったみなさんが対話を通じ、地域でのつながりを豊かにする市民自身の発信はどんな姿かを探り、共有する時間にしたい」と話している。

 また今後、6日には、横浜の上空を飛ぶ明治時代の飛行船「ツェッペリン号」の映像上映などを行う「地域×デジタルアーカイブ -北仲ACTワークショップ-」 、8日=横浜のメディアアクティビストたちが集う「メディアカフェ-情報発信共有広場」、9日=横浜ならではのサイネージ展開やデジタルサイネージ大学の構想を紹介する「ソーシャルメディア時代のデジタルサイネージ」、11日=地域SNS・twitterなどのソーシャルメディアを活用した先駆的取組を紹介する「コミュニケーションプラットホームとボランティア・寄付の現状と展望」などのテーマでトークイベントが行われる。イベントはすべて参加無料。

 問い合わせは横浜地域情報化推進協議会事務局(TEL 045-651-1708)まで。

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