相模鉄道(横浜市西区北幸2)は5月20日、2009年度の鉄道・自動車設備投資計画を発表し、安全対策とサービス向上に総額118億円を投入することを明らかにした。
鉄道事業への投資は108億円。駅の耐震補強工事、トンネル内軌道改良工事のほか、運転士異常時列車停止装置や踏切支障報知装置の設置などを行い、安全度の向上を図るとともに災害対策に努める。
また、安定輸送とサービスの向上を目的に、5000系・7000系車両の代替工事として、保安装置等の主要機器の二重系化や、ユニバーサルデザインとバリアフリー化に対応した新系式11000系電車30両を新造する。
JR東日本と東急電鉄との相互直通運転関連では、連絡線の工事着手に必要な行政手続きを進めるほか、既存車両および新造車両へのATS-P・デジタル列車無線化の準備工事などを行う。
環境負荷低減の取り組みとしては、省エネタイプの案内・誘導サインを各駅に順次設置するほか、駅施設の空調設備および電車冷房装置を代替フロンタイプへ交換するなど、より環境に優しい鉄道を目指す。
自動車事業には10億円を投資し、バリアフリー化推進のため、乗降しやすいニーリング機能付きワンステップバスとノンステップバスを合計24両導入する。
相鉄線のJR東日本と東急電鉄との相互直通運転は、相鉄本線・いずみ野線と東急東横線との相互直通運転を行う「神奈川東部方面線」(仮称)を新設するもので、神奈川県央部や横浜副都心から東京都心部へのアクセス向上が期待されている。
相鉄本線の西谷駅からJR東海道貨物線付近の羽沢駅に至る約2.7キロの連絡線(相鉄・JR直通線)を建設し2015年に開業(予定)。さらに、同駅から新横浜駅を経由して東急東横線の日吉駅に至る約10キロの連絡線(相鉄・東急直通線)を新設する。開業は2019年を目指している。