江戸・明治期の書物・絵画をデジタル化-版権ビジネス開始

源氏ギャラリーでは現在「東京名所図画」を公開している

源氏ギャラリーでは現在「東京名所図画」を公開している

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 古本・古書検索サイト「スーパー源氏」を運営する紫式部(横浜市中区元浜町3、TEL 045-222-8263)は3月6日、同社が保存する書物・絵画をデジタル化し公開するサービス「源氏ギャラリー」を開始した。

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 サービスは、主に江戸期から明治期にかけての絵画作品などを、コレクターや作者から同社が取得・デジタル化して同サイト上に公開し、版権使用希望者を募るもの。現在のコンテンツは1898年に発行された彩色木版画「東京名所図画」の10種類で、今後定期的に更新する。

 使用用途は「書籍の表紙」「商品パッケージ」「和室内装」などを想定し、今後商品開発メーカーなどにも呼びかけていくという。料金体系は作品と条件により異なるが、おおむね作品価格の3%を予定。既に着物販売メーカーからの問い合わせも入っているという。3年後の年間売上高目標は5千万円。

 同社の河井社長によると、サービス開始のきっかけは「スーパー源氏」への登録店が220店を超え、古書・絵画などの日本の伝統文化への関心が高まっていると感じる反面、伝統的な図柄を真似た商品が海外への土産品のTシャツなどに流通し、日本文化が正しく伝わっていないと感じたため。伝統的な意匠を身近な商品として触れる機会を増やすきっかけにしたいという。

 河井社長は「日本の歴史の中でも江戸期・明治初期の意匠デザインには味わいがあり、新しいデザインのヒントにもなると思う。日本の美的センスを国内に限らず、海外にも伝えていきたい。自社商品の開発も考えている」と話している。

源氏ギャラリー

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