横浜市庁舎2階プレゼンテーションスペース(横浜市中区本町6)で11月1日から、「REYO(リヨー)学校体育館の床材がつなぐ循環のデザイン展」が始まった。会期は11月17日までで、各日9時から20時まで開催されている。入場無料。
本展は、横浜市建築局が進める「REYO横浜市再利用材プロジェクト」の一環として行われている。市立小中学校の建替工事や体育館の改修工事に伴い発生する木材廃材を再利用し、その可能性を広く伝えることを目的とする。展示では、連携事業者による廃材活用作品やパネル展示、福祉作業所で制作された家具などを紹介する。
REYOでは、特に木材使用量が多い学校体育館の床材に注目。横浜市では年間およそ5,000平方メートル、体育館約10棟分のフローリング古材が発生しており、これまでは約85%が燃料などに再資源化されていた。しかし、無垢のサクラやカエデなどの材には高い価値があり、加工次第で家具や日用品など幅広く再利用できることから、市はそのままの形での再利用を推進している。
今回の展示には、良品計画、NOSIGNER、ハーチ、京浜急行電鉄、ナイス、solar crew、スタジオ・ゲンクマガイ、博展、石井造園、CRAFTING JAPAN、似て非works、ゼロエミッション、こもれ陽といった企業が参加。連携により開発されたベンチや椅子、時計、プランター、名刺ケースなどの作品が並ぶ。
同プロジェクトは今年、木の価値を再構築する取り組みを表彰する「ウッドデザイン賞2025」を受賞した。市はこの成果として、横浜市庁舎1階にREYOベンチを常設し、市民が日常の中で再利用と循環の考え方に触れる機会を提供している。また、再利用材の一部は再び学校施設の整備に活用されるなど、地域内での循環が実際に動き始めている。
開催時間は各日9時~20時。入場無料。