
郵船クルーズ(横浜市西区みなとみらい2)の新造客船「飛鳥III」の命名式が7月11日、大さん橋国際客船ターミナル(横浜市中区海岸通り1)に停泊中の同船内で行われた。
「飛鳥III」は同社の34年ぶりの新造客船で、横浜港を船籍港とする。現在運航中の「飛鳥II」に続く2隻目の横浜船籍の客船。ドイツの造船所から引渡しを受け、6月2日に横浜港に到着した。
同船は総トン数5万2265トン、全長230メートルの大型客船で客室数は381室、最大740人の乗客を乗せることができる。横浜港に到着して以降は、大さん橋国際客船ターミナルに停泊し、7月20日のオープニングクルーズへ向けた最終調整や習熟航海を行っている。
15時30分から行われた命名式では、日本郵船の曽我社長の妻多美子さんによる「この船を『飛鳥III』と命名します」という宣言に合わせ、安全な航海を祈念してシャンパンを船体に打ち付ける儀式「シャンパンスプラッシュ」が行われた。
来賓としてあいさつをした山中竹春横浜市長は「今年は国際クルーズ船の横浜港への寄港数が過去最多となる勢い。飛鳥IIIをはじめ多くの皆様に横浜港を選んでいただいていることを嬉しく思う。横浜市はこれからも関係する皆様と共にこの港、そして横浜の街の魅力をもっともっと高めていけるよう努力していきたい」と話した。
同日午前中には「飛鳥II」が最後の世界一周クルーズから帰港し、初めて「飛鳥II」と「飛鳥III」の2隻が大さん橋に並ぶ姿が見られた。世界一周クルーズは「飛鳥III」に引き継がれ、「飛鳥II」は今後国内クルーズや海外ロングクルーズを中心に運航される予定。
横浜市は横浜港を盛り上げるため、命名式や就航セレモニーに合わせた大観覧車「コスモクロック21」特別演出や横浜港関連施設のライトアップなど、「飛鳥III」の就航と連携した取組みを行う。コスモクロックの演出は11日・12日・19日・20日。