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家系ラーメンの元祖「吉村家」が移転 2階建て30席の新店舗へ

「吉村家」 現店舗での営業を名残惜しむ行列

「吉村家」 現店舗での営業を名残惜しむ行列

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「家系ラーメン総本山 吉村家」(横浜市西区南幸2)が現店舗での営業を3月10日で終了し、新しい店舗に移転する。

「吉村家」新店舗

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 同店は、豚骨しょうゆのスープと太いストレート麺が特徴の「家系ラーメン」の元祖。現会長の吉村実さんが1974(昭和49)年に磯子区新杉田で創業し、1999(平成11)年に現在の場所に移転した。メニューはラーメンとチャーシューメンの2種類で、それぞれに並盛・中盛・大盛があり、麺の固さ・油の量・味の濃さを3段階から選べる。特に休日は行列が絶えず、1日平均1500人が訪れるという。

 移転の理由は、25年間の賃貸契約が満了するため。新店舗は、現店舗の前にある岡野町交差点を渡ってすぐの場所に建てた自社ビル。現店舗での営業終了後は移転工事の期間を設け、3月17日~20日をめどに開店する予定。

 現在75歳、毎日深夜2時から50年以上ラーメンを仕込み続け、「50年間真面目に働いているから、ラーメンのことは全て俺に聞けば分かる」と話す吉村さんは「『移転のお知らせ』を見て、引退かと思う人もいるけど、俺は意地でもやめないよ。世の中のシルバーに言いたい。75歳ぐらいでガタガタ言うなと」と意気込む。「大切なことは時流を見ること」として、商業や経済など10以上の業界紙にも目を通す。

 コロナ禍の不況で、手放された土地が出たことを商機と捉えた吉村さん。「日本の経済は物流が要。第2倉庫も作りたい」という。移転により吉村家全店が賃貸ではなくなる。途切れることがない入店待ちの行列は新店舗でも課題。煙や臭いについては「現店舗では5,000万円をかけて対策したが、新店舗には最初から施してある。近隣との関係を大切にしていきたい」と話す。

 新店舗は2階建て、30席。営業時間は11時~20時。月曜定休(祝日の場合は翌日)。

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