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特集

関内のオフィスビル屋上で「ハチミツ」づくり
NTT東日本 神奈川・藤江香織さん、Hama Boom Boom!プロジェクト・岡田信行さん

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■NTT東日本 神奈川と「Hama Boom Boom!プロジェクト」がコラボ

―まずは今回の取り組みの概要について、藤江さんにお聞きしたいと思います。

藤江 私たちNTT東日本神奈川支店は、この春から関内の横浜スタジアムのすぐ近くにあるオフィスビルの屋上でミツバチを育ててハチミツをつくる養蜂活動「Hama Boom Boom!プロジェクト@NTT東日本 神奈川」を開始しました。岡田さんをはじめとした「Hama Boom Boom!プロジェクト」のメンバーの方々にもご協力頂いて、数万匹のミツバチの飼育を行っています。

関内のビル屋上でミツバチを飼育-NTT東日本神奈川支店が地域と連携(ヨコハマ経済新聞)

―「Hama Boom Boom!プロジェクト」については以前も取材させて頂きましたが、岡田さん、改めてご説明頂けますか。

岡田 このプロジェクトは2008年に始まりました。元は「UDCY(Urban Design Center Yokohama)横浜アーバンデザイン研究機構」の中で「横浜の緑の将来像を考えよう」という取り組みの中で生まれたもので、「面白いことで都市の中のつながりを広げて、緑を守り作り出すことにつなげよう」というコンセプトが根幹にあります。これを元にいろいろ考えた結果、都市の中でミツバチを飼うという具体的なアクションを行うことになりました。

―では初めから養蜂をやろうというわけではなかったのですね。プロジェクトの名前にはどのような意味が込められているのでしょうか。

岡田 ミツバチの羽音の「ブンブン」も由来の一つなのですが、もう一つは町にブームをつくり、これをきっかけに活気をもたらしたいという願いがありまして、これに横浜のハマをつけて「Hama Boom Boom!プロジェクト」という名前になりました。

―これまでの具体的な活動について教えてください。

岡田 初年度の2008年は、横浜市中区にある「BankART studio NYK」の屋上でミツバチ養蜂を行いました。2009年には同じく中区の「北仲BRICK」で、2010年からは新横浜のビル屋上に巣箱を移して活動を展開しています。

―街中、しかもビルの屋上でミツバチを育てるなんて本当に出来るのか、と疑問に思う方も多いと思うのですが。

岡田 街中でミツバチを飼うという取り組みは私たちが初めてではなく、実は都内の銀座などでも行われているんですね。それを横浜でもやってみようという形でスタートしました。メンバーには2008年の「BankART studio NYK」で行った時はアーティストの方々もいらっしゃいましたし、新横浜では学生や社会人など、幅広い方が参加しています。

横浜でハチを育ててハチミツを採取する 「Hama Boom Boom!」プロジェクトの魅力(ヨコハマ経済新聞)

新横浜の養蜂プロジェクト、採蜜始まる-学生や社会人も参加(港北経済新聞)

Hama Boom Boom! プロジェクト

■1回で16キロものハチミツが採れたことも

―この「Hama Boom Boom!プロジェクト」を背景に、今回新たに「@NTT東日本 神奈川」が後ろについた活動がスタートしたわけですね。どういったきっかけからコラボレーションが実現したのでしょうか。

藤江 私たちは神奈川エリアで事業を展開するにあたって、まちの活性化や人と人の結びつきの場の提供、つながりの充実・強化といった地域貢献ができないかと考えていました。オフィスの中枢をみなとみらいから関内地区に移すにあたって「光HOUSE YOKOHAMA」というショールームをオープンしたのですが、こちらも生かしつつ新たにそういった取り組みも行いたいと思っていたところ、たまたま岡田さんと知り合って「Hama Boom Boom!プロジェクト」の活動を知りました。これを私たちのビルの屋上でもできないか、とご相談させて頂き、新横浜での活動の見学や準備を経てスタートすることになりました。

NTT東日本神奈川支店が関内に「光HOUSE」オープン-災害対策室も(ヨコハマ経済新聞)

―具体的に動き始めたのはいつ頃ですか。

藤江 準備を開始したのは2011年の秋頃でしたが、実際にミツバチを飼い始めたのは今年の春からです。活動には、社員の中から養蜂活動に興味の持った者、約20人が有志としてサークル的な形で参加しています。年齢や性別、部署は本当にバラバラで、それぞれがコミュニケーションを取り、楽しみながら取り組んでいるという形ですね。

―ミツバチを飼い育てる、と言いますが、具体的にはどんな作業をされているのでしょうか。

藤江 ハチが暮らしやすいように巣箱の周りのお世話や、ハチミツを採る採蜜作業などを主に週末に行っています。準備段階として6階建てのビルの屋上に小さな小屋を作り、その中に巣箱を設置しました。そのほか、ハチたちがミツを集めるために屋上でハーブやブルーベリーを育てるなどの緑化活動にも取り組んでいます。採蜜は月に2回程度行っていますが、先日は1回で約16キロのハチミツが採れました。

岡田 飼っているのは一般的な養蜂に用いられるセイヨウミツバチという種類で、外の他のハチとの交雑などのリスクはありません。外来種ですがミツをたくさん集めてくるよう品種改良されています。時期や地域によって咲く花も変わってくるため、採れたハチミツの味や色も変わってくるのが面白いところです。

藤江 ミツバチは2群に分けられて巣箱も2つ設置してあるのですが、それぞれに1匹ずつ女王バチがいて、あとは全てミツを集めてくる働きバチです。女王バチには「浜なぎさ」「浜マリン」という名前もついていますが、これもメンバーでアイデアを出し合って決めました。

―ハチと聞くとやっぱり「刺されないのか、危ないのではないか」と思ってしまうのですが。

岡田 実はミツバチというのは、一度針で刺すと自分は死んでしまうのですね。ですので、よほど危険を感じた時やパニックになった時でない限り、積極的に刺すということはありません。そういったことを事前に説明してミツバチを刺激しないよう気をつけて皆さんで作業していますし、もちろんその時には防護服も身につけています。

■養蜂活動の意義や狙いとは

―これまで作業に取り組んできたメンバーの方々の感想はいかがですか。

藤江 作業自体の楽しさや新鮮さはもちろんなのですが、やはり今までなかなかつながりのなかった社員同士でコミュニケーションを取りながら活動を行うということで、部署や年齢などの枠を超えて親交を深められているという声が多いですね。これは私自身もそうなのですが、普段の仕事ではなかなかそういった機会がない分、よりそういったことを感じるのだと思います。

―これが岡田さんのおっしゃる「つながりを広げる」という効果なのですね。

岡田 はい、その通りですね。

藤江 それから街を歩いていても、花や街路樹が気になるようになりました。ミツバチたちはこのあたりからもミツを集めているのかな、と思ったりもしますね。

岡田 実際のところ、ミツバチはおよそ半径2キロメートルの範囲内からミツを集めてくるのですが、実は今回の場所だと横浜公園や山下公園はもちろん、港の見える丘公園、大通り公園、それから野毛山などもエリアに含まれるんですね。養蜂を行うことで、こんな所にも花や緑があるのか、と気付かされるわけです。養蜂はまさに都市の『ひと・まち・環境』をつなぐ手段ということですね。

■活動の今後の広がりにも期待

―先ほどは16キロものハチミツが採れた、という話もありました。採れたハチミツはどのように活用されているのですか。

藤江 実は私たちのオフィスの食堂を最近リニューアルしたのですが、そこでのメニューに活用するという試みを展開しました。今後、地域発の商品や新しい名物の開発などにつながっていくことができれば面白いですね。

―屋上にはビデオカメラも設置し、インターネット上でLIVE映像が見られるそうですね。

藤江 はい。オフィスビル1階のショールーム「光HOUSE YOKOHAMA」に設置してあるパソコンからもハチたちの様子を実際にご覧になることができるようになっています。活動内容は「Hama Boom Boom@NTT東日本 神奈川 サークル活動日記」というブログでも公開しています。

Hama Boom Boom@NTT東日本 神奈川 サークル活動日記

―今後はこの活動をどういった形でさらに展開していく予定ですか。

藤江 例えば、夏休みに合わせて子ども向けの体験イベントなども出来ればと思っています。「光HOUSE YOKOHAMA」でのインターネット教室などと組み合わせて、というような案もあり、これから検討していきたいと思います。それから、地元の企業や店舗、地域の団体ともハチミツを生かした連携などが出来ればと思っています。

―新たにどんな「つながり」が生まれていくのかも楽しみですね。今日はありがとうございました。

CSR活動 養蜂活動(NTT東日本 神奈川支店)

※ヨコハマ・エコ・ビューイング
横浜市で活動する環境系のキーパーソンをお招きして行う公開取材「ヨコハマ・エコ・ビューイング」は、シェアオフィス「さくらWORKS<関内>」で不定期に開催中。会場で聴講ができるほか、USTREAMによるインターネット生中継も行われている。次回は7月24日、地産地消ガイドブック「食べる.横浜」の製作に関わったゲストを招いてインタビューを実施予定。

ヨコハマ・エコ・ビューイング(横浜コミュニティデザイン・ラボ)

廣田清 + ヨコハマ経済新聞編集部

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