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横浜でラテンフィルムフェスタ-ローシャ監督日本初公開作品も

グラウベル・ローシャ監督の代表作「アントニオ・ダス・モルテス」より

グラウベル・ローシャ監督の代表作「アントニオ・ダス・モルテス」より

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 シネマ・ジャック&ベティ(横浜市中区若葉町3)で7月16日より、ラテンアメリカ地域の映画を紹介する「横浜ラテンフィルムフェスタ2011」が開催される。

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 3回目を迎える今年は、ブラジル映画革命の旗手といわれるグラウベル・ローシャ監督の没後30年を記念した特集上映のほか、ブラジル移民となった映像作家・岡村淳監督の最新ドキュメンタリーを紹介する。横浜市映画祭開催支援認定事業として行われる。

 ローシャ監督の上映作品は、黒い神である黒人神父と白い悪魔・殺し屋アントニオとの間で翻弄(ほんろう)される主人公を描いた「黒い神と白い悪魔」(1964年)、ローシャ監督自身が「私にとって真に映画的といえる最初の試み」と語る「アントニオ・ダス・モルテス」(1969年)。日本初公開となる「バラベント」(1962年)、「狂乱の大地」(1967年)、「大地の時代」(1980年)。

 そのほか、自らブラジル移民となり、日本の近現代史から「消された」ブラジル移民の歴史を映像で紡ぎ、世界各国で自主上映会を行っている岡村監督の最新作「南回帰行 橋本梧郎と水底の滝・第一部」(2011年)を初公開する。上映後にはトークショーを行い、岡村監督がローシャと自身の作品について語る。

 15日は、「ラテンフィルムフェスタ前夜祭」と題して、ブラジルより訪日した岡村監督を迎えての上映会やトークショー、交流会を実施。18日には、湘南・横浜を拠点に活動するラテン音楽グループ「アマポーラ」による無料ライブを行う。

 シネマ・ジャック&ベティの梶原俊幸支配人は「ラテンバンドなどで、町の活性化を目指す伊勢佐木町商店街とも連動した、横浜ならではの映画祭をぜひお楽しみください」」と話す。

 チケットは、一般1,700円、大専1,400円、高校生以下・シニア1,000円(3回券3,600円、5回券5,200円)。前夜祭イベントの料金は1,000円。7月22日まで。

 グラウベル・ローシャは、1960年代に登場したブラジルの新しい映画運動「シネマ・ノーヴォ」を代表する監督。1938年にブラジル・バイーアに生まれ、16歳で映画批評家としてデビュー後、映画監督としての活動を開始。「黒い神と白い悪魔」をはじめ、先鋭的なスタイルで数々の作品を生み出したが、1981年に43歳の若さで急死している。

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