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横浜でジブリ最新作「コクリコ坂から」トークショー-宮崎吾朗監督が参加

トークショーに登壇した宮崎吾朗監督(写真左)と川上量生ニコニコ動画会長(同右)

トークショーに登壇した宮崎吾朗監督(写真左)と川上量生ニコニコ動画会長(同右)

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 1960年代、47年前の横浜を舞台にしたスタジオジブリの新作アニメーション映画「コクリコ坂から」(東宝)の高校生限定試写会が7月8日、神奈川近代文学館(横浜市中区山手町110)で行われ、横浜市内の高校生約160人が映画を楽しんだ。さらに宮崎吾朗監督、ニコニコ動画を運営するドワンゴ会長で、現在ジブリで「プロデューサー見習い」をしている川上量生さんによるトークショーでは、高校生たちと活発な意見交換が展開された。

 映画「コクリコ坂から」の原作は、1980年1月号から8月号まで少女漫画雑誌「なかよし」に連載されていた高橋千鶴さん作画、佐山哲郎さん原作による同名の少女漫画(角川書店刊)。

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 映画は、東京オリンピック開催前年の1963年の港町・横浜を舞台に、高校生の少女「海」と少年「俊」の淡い恋の行方を描く。俊は新聞部の部長で、海は仕事をもつ母親を助ける高校2年生。海は、下宿人を含む大世帯の面倒を見ながら、横浜港を見下ろす「港の見える丘」で航海から帰らぬ父を待ち、毎日信号旗を掲げている。

 監督は宮崎吾朗さん。同作はアニメーション映画「ゲド戦記」(2006年)に続く2作目の監督作品となる。企画・脚本は宮崎駿さん、プロデューサーは鈴木敏夫さん、音楽は武部聡志さんが担当する。声優は、主人公の高校生・海役は、女優の長沢まさみさんが、新聞部長・俊役をV6の岡田准一さんが演じる。作品のキャッチコピーは、鈴木プロデューサーの発案により「上を向いて歩こう。」となった。

 試写会・トークショーは、映画の舞台となった「港の見える丘公園」内の神奈川近代文学館で実施。映画鑑賞後「主人公たちが生き生きとしている。人間味があり、映画の中で描かれていた姉妹愛にとても共感した」「まっすぐなところや、好きなことに対して熱いハートを持っているジブリ作品が大好きです」などと、女子生徒を中心に高校生たちは積極的に感想を寄せていた。

 映画に登場する高校生役のヒロインらと、自分の家族や学校生活と照らし合わせる生徒も多く「一番好きなシーンは、カルチェラタンの掃除シーン。自分が通っていた中学を思い出した。僕の中学は男子が少なく学校はきれいとは言えなかったが、女の子が優しくて、そんなイメージがとても似ていて懐かしかった」、「まっすぐ生きるのは大変だけれど、この映画をみて自分もまっすぐ生きてみたい、そんな希望がわいてきた」という声も。

 宮崎監督は、「この映画をみた皆さんが、手を挙げて、思いを伝えてくれるということは、映画に描かれた高校生と皆さんが変わらないということなのかもしれない。今の高校生に作品がどう映るのか心配だったが、今日は皆さんの声を聞いて正直ホッとしている」とコメントした。

 また、スタジオジブリプロデューサー見習いで、ドワンゴ代表取締役会長の川上量生さんは「大人になると自分から発言しなくなるが、皆さんが今日手を挙げる姿をみて初々しく思った。僕自身はニコニコ動画という仕事を通して、昨年末にスタジオジブリに弟子入りしたが、高校生の皆さんも常識的な生き方やルートにとらわれないことが大切だと思う。世の中は変わっていくから」とメッセージを残した。

 今後のジブリ作品について宮崎監督は、「世界中でさまざまなファンタジーがつくられている今、ファンタジーものは作りにくい。そして、311の現実を見ると、生半可なファンタジー作品はつくれないと感じている。これからは、どこか現実に軸足を置いた作品を目指してゆくと思う」と語っている。

 映画は7月16日から公開される。

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