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BankARTで世界的舞踏家をたたえる「大野一雄フェスティバル」

終わりのない舞踏会 オープニング公演「Hallelujah!(ハレルヤ)」の様子

終わりのない舞踏会 オープニング公演「Hallelujah!(ハレルヤ)」の様子

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 BankART Studio NYK(横浜市中区海岸通3)を中心に、今年6月に他界した世界的舞踏家の大野一雄さんをたたえる「大野一雄フェスティバル2010」が開催されている。

 大野一雄さんは、全身を白塗りにし「人間の内面」を表現する踊りで独自のスタイルを確立した舞踏家。今年の6月1日16時38分に、呼吸不全のため亡くなった。享年103歳。大野さんの初の海外公演は、1980年にフランスのナンシー国際演劇祭に招かれて踊った「ラ・アルヘンチーナ頌」。独創的な表現が西欧の同時代の芸術家たちに受け入れられ、その後、活動は欧州、北米、中南米、アジア各国に広がっていった。最後の海外公演は1999年12月、ニューヨークで上演された「20世紀への鎮魂」。

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 同フェスティバルは大野一雄さんの名を冠した身体表現の祭典として2004年より開催しており、今年で7回目となる。主催はBankART1929と大野一雄舞踏研究所。

 会期中は、「大野一雄の世界展」と題し、初公開となる記録映像を中心とした大野一雄舞踏アーカイブ資料を展示。過去のイベントやフェスティバルなどの公演の記録、国内外の新聞記事をはじめ、1930年代のデビュー公演「麦と兵隊」の舞台写真、Antony and the Johnsonsと大野さんの息子である舞踏家 大野慶人さんとの公演映像、各地で行われた追悼イベントの記録などを初公開する。

 12月5日は、大野慶人さん監修のもと「リコンストラクション ラ・アルヘンチーナ頌」を公演。1977年初演の代表作「ラ・アルヘンチーナ頌」を、ジャンルを超えた複数のアーティスト(森村泰昌さん、及川廣信さん、KENTARO!!、小沼淳さんら)が初演の原型に基づき、再構成する。現代芸術家 森村泰昌さんの新作パフォーマンス映像も公開。

 11日、12日には、2年前に亡くなった振付・演出家 ピナ・バウシュさんのドイツ舞踊団「ヴッパタールタンツテアター」と大野慶人さんが作品「たしかな朝」を上演。未来に向けての「たしかな朝」をしるす作品として、同舞踊団の中心ダンサーであるジュリー・アンヌ・スタンザクさんとエディー・マルティネスさん、大野慶人さんが共同制作を行う。

 関連企画として、大野さんの芸術と人生から個々のテーマを設定した連続講座「大野一雄を考える」も実施。

 BankART 1929の細淵太麻紀さんは「大げさな言い方かも知れませんが、今回のフェスティバルは『世界観の共有』です。大野一雄さんの世界は、音楽や踊り、芸術にとどまらない、ジャンルや国境を越えたひとつの『世界』。大野さんは歴史を生きてきた人であり、その世界を広め、共有することが大切。5日の『リコンストラクション ラ・アルヘンチーナ頌』は、単なる『過去の記録』アーカイブにならないことを願う実験的な試み。ご期待ください」と話す。

 会場はBankART Studio NYK、そのほか周辺施設。「大野一雄の世界展」は入場無料。各公演のチケット情報などはホームページから。12月12日まで。

 1906年に北海道函館で生まれた大野さんは、日本体育会体操学校(現・日本体育大学)を卒業後、関東学院に体操教師として赴任。その後、捜真女学校(横浜市神奈川区)に1980年まで勤めた。1960年代に舞踏家の故・土方巽さんと出会い、暗黒舞踏公演で共演。1961年に、保土ヶ谷区に稽古場を設け、踊りの制作活動を続けてきた。足腰が弱ってからは老いをダンスの糧とするかのように、車いすで踊りを続けたという。

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