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神奈川県立図書館新しい本館の開館式 「紅葉坂を文化・知の拠点に」

テープカットの様子

テープカットの様子

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 神奈川県立図書館(横浜市西区紅葉ケ丘)の新しい本館の開館式とオープニングイベントが9月1日、行われた。

1階書架と総合カウンター

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 開館式ではテープカットの後、主催者として黒岩祐治神奈川県知事と神奈川県教育委員会の花田忠雄教育長、来賓として神奈川県議会のしきだ博昭議長が挨拶をした。黒岩県知事は「本、そして図書館は人生100年時代を支える非常に重要なポイント」とした上で、「この図書館だけでなく、青少年センターや音楽堂を含めた紅葉坂一帯を整備しようとしている。紅葉坂が神奈川県、横浜の文化・知の拠点となって成長していくのをしっかりと応援したい」と話した。

 オープニングイベントは「本と人を結ぶ場所をつくる」と題して、図書館再整備の顧問を務めたブックディレクターの幅允孝さん、建築意匠設計を担当した石井秀明さん、県立図書館地域情報課長の森あかねさんが登壇し、本館新設における取り組みや本館の各設備、細部のこだわりを紹介した。

 新しい新館は神奈川県が進める図書館再整備の一環として、旧本館と旧新館の南西側に新設された。旧本館を設計した建築家の前川國男が手がけた紅葉ケ丘地域の建築群のエッセンスを抽出し、前川建築との連続性を意識しながら設計したという。

 1階では社会科学資料、2階では歴史資料や地図、新聞、3階では人文科学資料が閲覧でき、4階は交流やディスカッション、研究のためのフロアとなっている。資料フロアには、電動で天板が上下する車いす用閲覧席、電子機器や筆記用具の利用が禁じられた「静寂読書室」、拡大読書器や照明拡大鏡など、幅広いニーズに対応する閲覧席・閲覧設備も用意した。

 1~3階には通常書架のほかに公開書庫も設け、従来閉架書庫に所蔵していた資料の一部を配架した。公開書庫にはカウンターで手続きをしてカードキーを借りることで入室できる。各階のカウンターでは、筆談でのコミュニケーションにも対応する。

 4階には、いすやホワイトボードが使える「学び⇔交流エリア」、申込み不要の研究ブース、グループや個人でディスカッションや研究に使える個室(要申込)がある。

 1階と2階には飲食可能のリフレッシュエリア、3階にはサイドテーブルとラウンジチェアを配置した「ザ・リーディングラウンジ」があり、休憩に利用できる。軽食や文具、オリジナルグッズを販売する1階のライブラリーショップは、猿田彦珈琲(東京都渋谷区)が運営する。

 なお、工業・産業技術・自然科学分野の資料は神奈川県立川崎図書館で、歴史的公文書等は神奈川県立公文書館で所蔵している。

 開館時間は9時~19時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜・第2木曜休館(祝日・休日の場合は開館。第2木曜は翌金曜が振替休館となる)。

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