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若葉町で「よこはま若葉町多文化映画祭」とアートイベント「横浜下町パラダイスまつり」

横浜在住モン族のテン・ヴァン+ダンサー青山るり子一家(写真:大野隆介)

横浜在住モン族のテン・ヴァン+ダンサー青山るり子一家(写真:大野隆介)

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 中区若葉町のミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町3)と周辺地域で、「よこはま若葉町多文化映画祭」とアートイベント「横浜下町パラダイスまつり」が同時開催されている。

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 タイ、中国、台湾、韓国などの飲食店や食材販売店が軒を連ね、30近い国々の人が暮らすと言われる中区・若葉町にある映画館「シネマ・ジャック&ベティ」 と、アーティストによる非営利団体「ART LAB OVA(アートラボ・オーバ)」が映画館1階で運営するアートスペース「横浜パラダイス会館」の2拠点を中心に、国際色豊かなさまざまなイベントを実施する。

 若葉町周辺にゆかりのある国の映画を通じて身近な世界を考える「よこはま若葉町多文化映画祭」では、岐阜県の可児市国際交流協会が制作した外国につながる青年たちの映画「Journey to be continued -続きゆく旅-」の上映と監督トークや、ブラジル映画「彼の見つめる先に」の上映と若葉町のブラジリアン・バーのママさんによるブラジルのLGBT事情についてのトーク企画などが行われる。

 また、シネマジャック&ベティでは初の落語公演として、桂歌助師匠による「桂歌丸師匠追悼ひとり会」を開催する。桂歌丸師匠ゆかりの品の展示や、書籍「師匠歌丸」を販売する予定。

 地元アーティストたちによる「横浜下町パラダイスまつり」では、老舗の仕出し弁当屋・うお時の 「60年変わらない玉子焼き 頑固焼き」やブラジル炭火焼肉 ガウシャの焼き肉の販売や、詩人の中村剛彦さんによる横浜ゆかりの文筆家の足取りを追うツアー「若葉町コトダマップ~松永延造・荒畑寒村編その2」など、多様なプログラムを実施する。

 1975年のベトナム戦争後、ラオスからタイを経由してアメリカに移民し、現在は横浜で暮らすラオス系モン族のテン・ヴァンさんによる食事会「おばあちゃんのお葬式の報告」では、モン族の料理などを食べながら、コンテンポラリーダンサーの青山るり子さんとともに、わたしたちの身近な世界について考える。

 よこはま若葉町多文化映画祭実行委員長の蔭山ヅルさんは「若葉町は戦後GHQの飛行場として使われた。接収解除後は伝説の居酒屋・根岸家、美空ひばりさんの店ができるなど、裏繁華街として知られた。90年代からは外国出身の人々が多く移り住み『日本一のタイ・ストリート』と呼ばれたこともあった」と若葉町を説明する。

 また、「映画の中で起きていることは、わたしたちの身近でも起こっている。映画を観たあとは、ぜひ多文化な下町・若葉町を堪能しながら、一緒にいろいろと考えてほしい。また、横浜パラダイス会館には毎日近隣の多文化な子どもたちが来ているので、一緒に遊んでほしい」と話している。

 横浜下町パラダイスまつりの参加費は、ワンドリンクオーダー+カンパ制。映画祭入場料は作品による。会期は8月25日から9月2日まで。詳細は「横浜下町パラダイスまつり*よこはま若葉町多文化映画祭」ホームページで。

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