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KAATで横浜ボートシアター公演「恋に狂ひて」 創設35周年・遠藤啄郎米寿記念

撮影:古屋均

撮影:古屋均

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 KAAT 神奈川芸術劇場・大スタジオで7月1日から、横浜ボートシアター創設35周年・遠藤啄郎米寿記念公演「説経『愛護の若』より “恋に狂ひて”」が上演される。

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 横浜ボートシアターは1981年、JR石川町駅前の運河に係留する木造ダルマ船を改造した劇場を拠点に活動を開始。現在は船劇場「第七金星丸」を拠点として創作活動を行っている。仮面劇「小栗判官・照手姫」で2001年に横浜文化賞を受賞した脚本家・演出家の遠藤啄郎が代表。

 今回は劇団35周年と遠藤代表の米寿を祝い、拠点の船劇場からKAATに舞台を移しての上演。説経シリーズ第2弾として、新キャスト・新演出も加え、説経「愛護の若」を原作とする「恋に狂ひて」(2014年初演)を舞台化する。

 「恋に狂ひて」は、語り、人形、仮面、身体による語り<劇>。動かない人形と俳優によって、継母に恋慕われた15才の美少年の悲劇が描かれる。

 脚本・演出・人形・仮面=遠藤啄郎、節付け・弾き語り=説教節政太夫、演奏=松本利洋、村上洋司、出演=玉寄長政、吉岡紗矢、近藤春菜、柿澤あゆみ、奥本聡、リアルマッスル泉、制作=斎藤朋(マルメロ)、奥本聡+横浜ボートシアター。

 サーカスプロデューサー・作家の大島幹雄さんは「説経節の世界は、人間が演じるだけでは足らない、なにか現実を越えるようなものがないと描ききれない。突き破るもの、それが語りであり、仮面的な働きをした人形であったように思える」とコメントしている。

 料金(当日)は一般=4,500円、U24=3,500円。開演時間は日程による。予約・問い合わせはチケットかながわ(TEL 0570-015-415)ほか。公演は7月10日まで。

 横浜ボートシアターは1982年、アジアをテーマにした代表作「小栗判官・照手姫」を初演。説経「をぐり」の原文を生かし、仮面劇として作り上げられた同作はエジンバラ、香港、ニューヨークなど世界各国で上演された。そのほか、「マハーバーラタ~若きアビマニュの死~」、「マハーバーラタ~王サルヨの婚礼~」、インドネシア国立芸術大学との合同創作「耳の王子」など数々の作品を発表。2001年には鋼鉄製のはしけ「第七金星丸」を劇場として改造し、横浜トリエンナーレ2001に参加している。

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