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西区東ヶ丘に古民家を利用した多世代・多国籍交流スペース「カサコ」

「カサコ」を訪れた旅行者と「コネクション・オブ・ザ・チルドレン」代表の加藤功甫さん(中)、メンバーの堀口雄貴さん(右)

「カサコ」を訪れた旅行者と「コネクション・オブ・ザ・チルドレン」代表の加藤功甫さん(中)、メンバーの堀口雄貴さん(右)

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 京浜急行日ノ出町駅近く、西区東ヶ丘の2階建ての長屋を利用した、多世代、多国籍の交流スペース「カサコ」(横浜市西区東ヶ丘23)がオープンして半年を迎える。

築60年の古民家をリノベーションした「カサコ」の内観

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 運営はNPO法人「コネクション・オブ・ザ・チルドレン(CoC、ココ)」の加藤功甫さんと堀口雄貴さん。スペイン語で「ココの家」を指す「ラ・カサ・デ・ココ」を略してカサコと名付けた。

 CoCは代表の加藤さんが中心となり、2010年に設立。横浜国立大学大学院在学中に自転車でユーラシア大陸を横断した加藤さんは、「人と人とのつながりを目に見える形で残したい」と、旅を通して出会った子どもたちに一本ずつ糸を紡いでもらい長い一本の糸を作る「糸つなぎプロジェクト」を実施した。これまでに40カ国7,683人が糸を紡ぎ、糸は現在も「糸つなぎ隊員」により更新されている。また、これまでに50カ所以上で「旅」をテーマとした講演会を行い、子どもたちに人と人とのつながりの大切さを教えている。

 カサコは現在、CoCの事務所として使用しているほか、知り合いの海外旅行者の宿泊場所としても提供している。5月からこれまで、スペイン・フランス・ドイツ・フィリピン・タイ・台湾・中国・アメリカなど11カ国から計41人が訪れた。今後は町内の住民向けに定期的に活動説明会も実施し、地域住民が気軽に立ち寄れる場、また旅行者と地域の子どもたちの交流の場、地域の子どもが集まる場としても運用していくという。

 「何か困っている人がいたとき、その人が他人であれば無関心でいられるかもしれないが家族であれば他人事では済まされない。そういう意味で、世界を一つの大きな家族にしたいと考えている。そのために私たちは旅を一つの重要な軸としている。旅と言うのは物理的に遠くに行くということだけではなく、普段の自分のコミュニティから一歩外に出る、自分の心の広がりを意味している。カサコが一つの旅の手段として、自分とは違う価値観に気づき、多様性を認め合う場になってほしい」と加藤さんは話している。

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