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横浜で石井竜也さんの展覧会「GROUND ANGEL」10周年

「TATUYA ISHII GROUND ANGEL 10th ANNIVERSARY EXHIBITION HEART GALLARY」の様子

「TATUYA ISHII GROUND ANGEL 10th ANNIVERSARY EXHIBITION HEART GALLARY」の様子

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 ヨコハマ創造都市センター(横浜市中区本町6)で12月19日より、アーティスト石井竜也さんによる平和祈念アートイベント「GROUND ANGEL」10周年を記念した展覧会「TATUYA ISHII GROUND ANGEL 10th ANNIVERSARY EXHIBITION HEART GALLARY」が開催されている。

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 GROUND ANGEL(グラウンドエンジェル)は、2001年のアメリカ同時多発テロに衝撃を受けた石井さんが、「We will start with thinking~考えることから始めよう」をテーマに、2002年より毎年実施しているアートプロジェクト。「GROUND ZERO」に対し、人々が平和を祈る場所を、「天使が舞い降りる地(=GROUND ANGEL)」と位置づけ、屋外でのアート・インスタレーションやコンサート、オブジェ展示などの活動を行ってきた。

 横浜では、赤レンガ倉庫イベント広場で2002年から2004年にアート・インスタレーションを展開した。2002年から2010年の9年間で約100万人を動員している。10周年を迎える今年は、石井さんがGROUND ANGELのために創り上げてきた全てのオブジェを紹介する。

 期間中は、会場となる古典主義様式の1階ホール(1929年築:旧第一銀行横浜支店)に、石井さんがデザインした約15点の作品を展示し、GROUND ANGELの歩みを紹介する約20分間のダイジェスト映像を流す。

 作品は、石井さんのソロシングル第1弾「WHITE MOON IN THE BLUE SKY」のジャケットのほか、数々の雑誌やイベントで使用されている「空へのオマージュ」(1995年)、近づけるとKISSをする仕組みになっている、男女の胸像が対となった「KISS」(2002年)。

 大きな羽根を持つ天使の背中に「平和」と唱えると、地球を象った頭上の球体に戦場の子どもたちや広がる水の波紋などの映像が石井さんの音楽とともに流れる仕組みとなっていた「祈り~INORI~」(2008年)、入院中だった父親を見舞う際に、同じ病院の小児病棟で偶然見かけたベッドの上で遊ぶ少年の姿をそのまま表現した「イノチノカワ」(2010年)など。今年、国内3都市で開かれたコンサートのステージオブジェとして制作された「Angel Rays」(2011年)も展示されている。

 会場では、関連書籍やポストカード、インストCD、スノーボール、アクセサリーなどのグッズも販売。

 石井さんは「掌を振り上げるような平和運動や、現地に赴いての活動まではなかなかできないが、少しの時間でも『考えてみること』ならば誰もができる、また一人ひとりが考えることから、きっと世界全体が変わっていくはず、という思いで毎年12月に開催してきた。今改めて『GROUND ANGEL』のテーマである"We will start with thinking~考えることから始めよう~"を胸に、私達の未来のためにできることを考えたいと思います」と話す。

 開催時間は11時~19時(最終日は18時まで)。入場無料。12月25日まで。

 赤レンガ倉庫イベント広場(中区新港1)の野外特設スケートリンク「Art Rink × GROUND ANGEL in 横浜赤レンガ倉庫」では、石井さんのプロデュースによるアート・インスタレーション「GROUND ANGEL」を2012年2月26日まで開催。「笑顔の共有」をテーマに、世界中の子どもたちの笑顔、大人の顔、被災地の映像が映し出される。

 石井さんは、東日本大震災の復興支援の一環として、被災者と支援者をつなぐ「GROUND ANGEL BBS~MIND from MIND~」を立ち上げ、「MIND from MIND基金」を開始。郵便振込による寄付金、コンサートやグッズ販売の収益など、12月16日時点で約24,449,000円の基金が集まっている。

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