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KAATでチェルフィッチュ公演「三月の5日間」-世界27都市を巡回

作品「三月の5日間」より(撮影:横田徹)

作品「三月の5日間」より(撮影:横田徹)

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 KAAT 神奈川芸術劇場(横浜市中区山下町281)で12月16日より、チェルフィッチュの作品「三月の5日間」が上演される。

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 チェルフィッチュは、横浜出身の演劇作家であり小説家の岡田利規さんが全作品の脚本と演出を務める演劇カンパニー。

 同作は、2004年ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバルで初演を迎え、2005年に第49回岸田國士戯曲賞を受賞。その後、13カ国27都市を巡回し、公演回数は100回以上。それまで当たり前とされてきた劇構造を根本から問い直す革新的な試みで、日本の演劇シーンに新風を巻き起こした作品と言われている。

 作品「三月の5日間」は、アメリカ軍がイラク空爆を開始した2003年3月21日(アメリカでは20日)を間に挟んだ若者たちの5日間の行動を語る戯曲。俳優たちが役を「演じる」のではなく、「語る」ところが最大の特徴で、舞台に登場する7人の俳優たちのセリフは、行動の当事者となって物語を展開するのではなく、入れ替わり立ち替わりながら、彼らから聞いた話を観客に説明するというスタイルで代話していく。

 作・演出は岡田利規。出演者は、山縣太一、松村翔子、武田力、青柳いづみ、渕野修平、鷲尾英彰、太田信吾。2幕で、上映時間は計90分。17日・18日の公演には韓国語と英語の字幕がつく。

 上演に先駆け、12月7日にプレイベントとして、岡田さんと内野儀さんの対談、若手の作家や演出家による座談会を実施する。事前予約制で、公演チケット購入者が対象。

 岡田さんは「『三月の5日間』は、2003年のイラク戦争開戦時に、六本木のライブハウスで出会った男女が、そのまま渋谷のラブホテルに行き、そこで五日間を過ごす、という話です。今から八年近く前に書いたものです。思い入れ、と言ったことなら、僕はこれまで自分がチェルフィッチュで作ってきたどの作品にもそれぞれ、深い思い入れがあります。しかし作品が僕たちにもたらしてくれたもの、連れて行ってくれた場所だとか境地、さずけてくれた機会、出会わせてくれた人びと、そういうことから言うと、『三月の5日間』はチェルフィッチュにとって、僕にとって、やはりとても特別な作品です」と話している。

 会場はKAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ。チケットは一般=前売3,500円、当日4,000円。シルバー割引=3,000円、U24チケット=1,750円、高校生以下割引1,000円。購入は神奈川芸術劇場(チケットかながわ、TEL 045-662-8866)ほか。12月23日まで。

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