ジャック&ベティが「北朝鮮映画週間」‐新作・旧作10作品

カンヌ国際映画祭出品作品「ある女学生の日記」より© カナリオ企画

カンヌ国際映画祭出品作品「ある女学生の日記」より© カナリオ企画

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 「シネマ・ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町3、TEL 045-243-9800)で7月18日より、北朝鮮映画を特集上映する「北朝鮮映画週間」がスタートする。

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 今回の特集は、北朝鮮が世界的に注目されさまざまな情報伝達がなされる中で、国内で北朝鮮映画に触れる機会が乏しい現状を踏まえ、同映画館が企画したもの。期間中は、シネマ・ベティで新作のロードショー公開、シネマ・ジャックで旧作プログラムを特集上映する。

 注目作品は、2007年カンヌ国際映画祭で、北朝鮮映画として初めて上映された最新作「ある女学生の日記」(2007年)。大学入学を控え進路に迷う女学生の日常を淡々と描いたフィルムで、60年代後半から70年代の朝鮮映画隆盛期の作品群と一線を画する、朝鮮映画史上大きな転機となる作品。国内初公開となる日本語字幕付き。上映は1日3回(12時、15時55分、19時50分)。

 旧作プログラムは、「北朝鮮映画の全貌」と題して、劇映画・アニメ映画・ドキュメンタリーなど、北朝鮮で製作された名画を上映する。作品は、主人公が北朝鮮の1ウォン札に描かれている、北朝鮮を代表する一大革命叙事詩的作品「花を売る乙女」(1972年)。北朝鮮初のアクション映画「洪吉童(ホンギルトン)」(1986年)。古典文学の代表作を描いた恋物語「春香伝」(1980年)。高句麗時代の有名な伝説を題材にしたフランスとの合作アニメーション「好童王子と楽浪王女」(1972年)。心温まるコメディー作品「遊園地の一日」(1978年)など全9本。

 期間中は、関連イベントとして講演会を実施。テーマは、映画プロデューサー・カナリオ企画代表の小林正夫さんによる「映画製作から見た北朝鮮」、朝鮮問題研究家の康熙奉さんの「最近の朝鮮事情」「文化と政治から見た朝鮮理解」、劇団アランサムセ作家・朴成徳さんの「朝鮮映画事情とその魅力」。聴講はチケット持参で無料。

 シネマ・ジャック&ベティの小林良夫さんは「朝鮮映画がこのようにまとめて上映されるのは、おそらく日本初だと思います。国際情勢が穏やかでない状況ですが、映画という『文化』の交流が留まらないよう、当初の計画通りこの時期に開催となりました。新作の『ある女学生の日記』をはじめ豊富なラインナップです。さまざまな視点から鑑賞していただければ」と話す。

 チケットは、新作が一般1,800円・大高1,500円・小中シニア1,000円。旧作が一般1,200円・学生シニア1,000円(5回券=一律5,000円)。7月31日まで。

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