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横浜の若手組織が福島スタディプログラム 震災10年後の「今」を見る

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 「グローバルシェイパーズ横浜ハブ」が、11月12日、東日本大震災から10年がたったことを機に、福島復興の現状と未来を考える「スタディープログラム」を開催した。

双葉町の帰宅困難地域 被災した建物が残る

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 プログラムには、日本、ウクライナ、インド、タイ、ノルウェーなどから38人が参加。11月12日から2泊3日で、福島県の飯館村、大熊町、富岡町、浪江町、双葉町を訪れた。

 前半では、東日本大震災・原子力災害伝承館(福島県双葉郡双葉町)、除去土壌再生利用事業を行う長泥地区(相馬郡飯館村)、東京電力福島第一原子力発電所(双葉郡大熊町・双葉町)や除染に伴い発生した土壌や廃棄物などの中間貯蔵施設(双葉郡大熊町)のほか、福島県内で唯一の震災遺構として10月24日に開館した「請戸小学校」(双葉郡浪江町)などを視察。廃炉の状況や地域再生の取り組みについて学んだ。

 後半では、NPO法人Jinが手がける観賞用植物の栽培所視察や、浜通り13市町村の青年による地域連携団体「HAMADOORI13」の講演など地元企業と交流し、参加者自身が福島県で何ができるか企画を出し合った。

 今回の企画をした牧野佑亮さんは「日本人だけではなく、海外にルーツをもつ参加者にも福島の今を知ってほしいと思って企画した。ぜひ現地で体験したことや感じたことを発信して欲しい。今回の学びをきっかけに少しでも福島で起こっていることを『他人ごと』としてではなく、『自分ごと』として捉えてもらい、今後一緒に活動していく仲間を増やしていきたい」と話す。

 「グローバルシェイパーズ」は、スイスに本部を置く非営利財団「世界経済フォーラム」が組織する20代30代の若者によるコミュニティ。横浜の地域拠点「横浜ハブ」は、若者が主体的に個性を発揮することを通じた多様性社会の実現を目指している。同団体有志による福島と繋がり続けるための関係人口創出に向けたプロジェクト「フクシマ部」は今後も地域の住人と交流を深めるツアーなど、福島と関わる活動を継続する。

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