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ロープウエー「ヨコハマエアキャビン」運行開始間近 海上救助訓練

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 常設都市型ロープウエー「YOKOHAMA AIR CABIN(ヨコハマエアキャビン)」(横浜市中区新港2)は、運行開始に伴う関係機関合同救助訓練を4月12日に行った。ロープウエーは4月22日に運行開始を予定する。

ロープウエーの支柱からロープを伝ってキャビンまで辿り着く救助者

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 訓練は非常時にロープウエーの運行が不可能になったことを想定し、ゴンドラ内に閉じ込められた要救助者を救出するもの。

 「YOKOHAMA AIR CABIN」は全長は約630メートル。桜木町駅側の発着所「YOKOHAMA AIR CABIN桜木町」と、運河パーク側の発着所「YOKOHAMA AIR CABIN運河パーク」の間に、支柱が地上に2基、海上に3基ある。最大高さは約40メートル。

 同日午前は海上訓練で、最大高さの支柱(三号支柱)付近で停止したキャビンから、2人の乗客をロープによるつり下げで運河に降ろし、救助する想定だった。

 乗客としてロープウエーの事業主体の泉陽興業(大阪市浪速区)の社員2人を乗せたキャビンが停止すると、事業者のゴムボートが三号支柱付近に到着。同社のロープウエーの整備を担当する技術課の社員2人が救助者として、支柱を上った。

 支柱に上り切ると、救助者のうち1人がロープウエーのワイヤーを移動するための索条(さくじょう)走行装置を取り付け、ロープを伝ってキャビンまで辿り着き、外側からキャビンの扉を解錠した。

 救助担当者は扉を開ける際に非救助者が落下することのないよう「ただいまドアのロックを外します」と声をかけ、椅子に座ったままでいるように促した。被救助者はキャビンからロープ状の緩降機でゴムボートに下ろされた。

 訓練には、海上保安庁の高速警備救難艇、横浜市鶴見消防署の「救助艇ゆめはま」が参加し、それぞれ1人ずつの被救助者を桟橋に輸送した。

 同ロープウエーは、発着所から電気モーターでロープを回すことで運行する。停電時などには予備の動力としてエンジンによる稼働が可能な仕組みを持つ。訓練は予備電源も供給できないケースを想定し、行われた。キャビンは自走しない。

 12時まで予定された訓練は11時15分頃に無事終了した。泉陽興業のロープウェイ事業部竹原雄一さんは訓練を終え「日本初の都市型常設ロープウエーとして絶対に事故を起こしてはならない。今後も訓練は続けていきたい」と話した。同社は「よこはまコスモワールド」の運営も手掛けている。

 同日午後からは、キャビンから閉じ込められた要救助者をはしご車で救助する地上訓練を予定。訓練にはほか、横浜市消防局の総合支援車や、横浜市中消防署のはしご隊等が参加する。

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