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37歳・大竹秀典選手がボクシング世界戦に挑戦し日本最年長王者を目指す 驛の食卓で記者発表

大竹秀典選手

大竹秀典選手

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 ボクシングWBOスーパーバンタム級6位の大竹秀典選手(37・金子ジム)が8月25日(日本時間26日)にアメリカアリゾナ州のグレンデール市で、同級チャンピオンのアイザック・ドグボエ選手(23・ガーナ)に挑戦する。

アイザック・ドグボエ選手の写真を持つ大竹選手と横浜ビールの太田久士さん

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 大竹さんが勤務する、横浜ビールが経営する飲食店「驛(うまや)の食卓」(中区住吉町6)で7月31日に記者発表があった。

 世界戦への挑戦は2014年11月にWBA同級チャンピオンのスコット・クイッグ選手(イギリス)に判定負けしてから3年9カ月ぶりとなる。「あの時は未知の世界に行くような感じで気持ちを固めて行ったが、世界チャンピオンとの差を感じた。イギリスで負けてから色々な面での衰えも感じ、引退という言葉も頭にあった」と話す大竹選手が変わるきっかけとなったのはチームの再編成だったという。

 これまでの「努力と根性」というトレーニングスタイルだけでなく、フィジカル面や食事面にも力を入れて、肉体的にも精神的にも変化が表れて「ボクシングが楽しくなった」という。東洋太平洋王座のタイトルをつかみ、防衛戦も制し、ボクシング界の定年である37歳を迎える前に世界戦への道がつながった。

 2011年から大竹さんを応援している横浜ビール代表取締役社長の太田久士さんは「彼と知り合ったときはまだ日本ランキング2位だった。彼は試合に勝つごとに社員に誇りを与えてくれた。今では色々な方とのつながりも増え、横浜の誇りになっているといえるのでは。この世界戦に勝ち、37歳のチャンピオンが生まれることでますます横浜の勢いになってもらいたい」と、後援者代表として挨拶をした。

 拳を交える相手ドグボエ選手は19戦19勝(13KO)の無敗王者。同級のエリート選手といわれ、モハメド・アリとも契約していたプロモーション界の大手である「TOP RANK社」と契約を結んでいる。年齢差も含め、圧倒的不利と言われる状況に対し、大竹選手は「不利だと思われている試合に勝つことに意味を感じる。不可能と思われていることを可能にするのが自分の仕事」と静かに闘志を燃やす。

 金子ジムの金子健太郎会長は「大竹選手のボクシングスタイルはいぶし銀。我慢しながらコツコツと自分のペースに引きずり込む職人芸といえる日本人独特のスタイルを展開する。おそらくアメリカで彼のボクシングは開花する。大竹選手を長年支えてくださっている皆様に感謝を申し上げたい」と話した。

 OPBF東洋太平洋タイトルを返上し、身を軽くしての世界挑戦。37歳1カ月の世界王者が生まれれば、長谷川穂積選手の35歳9カ月の記録を塗り替え、日本最年長王者となる。

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